ラグビーW杯「釜石鵜住居スタジアム」完成―復興の足掛かりにしたい「鉄の町」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   東日本大震災の復興のシンボルとしてラグビーW杯の開催地となった岩手・釜石に、「釜石鵜住居スタジアム」が完成し、金曜レギュラーコメンテーターのラグビー元日本代表・大畑大介が訪れた。

   2019年のラグビーW杯はアジアで初めて開催され、200万人以上がスタジアムで観戦し、世界200か国以上でテレビ放映される。ラグビーW杯は、サッカーW杯、夏季五輪・パラリンピックに次ぐ世界3大イベントのひとつだ。来年は全国12か所で試合が行われ、釜石もその一つだ。

新日鉄の廃炉、東日本大震災・・・

   釜石は戦後の高度成長を支え続けた鉄の町で、新日鉄釜石のラグビー部は日本選手権で7連覇して「北の鉄人」と呼ばれ、町の人の誇りでもあった。だが、製鉄業の衰退で釜石は廃炉となり、ラクビー部も廃部になった。さらに、東日本大震災の大地震、大津波が襲う。完成したスタジアムも元は津波にのまれた小・中学校の敷地だった。

   大畑はスタジアムの近くの旅館「宝来館」の女将・岩崎昭子さんを訪ねた。かつては新日鉄釜石のファンで、W杯の釜石誘致にも奔走した。「夢が欲しかったんですよ。灰色だらけで、被災して色のない中で、喜怒哀楽、楽しいこととか、哀しいこととか感情がなくなっている時期だったから、W杯やってくれと。3万1000人の町がやれる範囲は決まっている。でも、思いだけはどこにも負けない」と語った。

文   モンブラン
姉妹サイト