大阪府警は19日(2018年8月)、富田林警察署から逃走した樋田淳也容疑者(30)に関する8種類の似顔絵を公開した。
12日に逃走して20日で9日目。似顔絵は帽子やメガネをかけた顔をそれぞれ組み合わせた8種類。キャスターの加藤浩次が「ここにきて似顔絵公開は手掛かりがないのかなと思ってしまうんですが...」と公開に疑問を呈した。
相次ぐひったくりで十分の逃走資金
逃走後の樋田容疑者の足取りは明確には分かっていない。ただ、逃走直後の12日には富田林市で赤い自転車が盗まれ、隣接する羽曳野市に乗り捨てられており樋田容疑者の犯行と見られている。
さらに富田林市の北に位置する松原市で13日未明には民家からミニバイクが盗まれ、同13日から15日の夜間に羽曳野市や大阪市内で、黒いミニバイクを使った連続4件のひったくり事件が相次いだ。
これも樋田容疑者が関与している可能性が高いとみて大阪府警は3000人体制で捜査しているが、ひったくり事件は16日以降、大阪市近辺では発生していない。
このひったくり事件をいずれも樋田容疑者が関与とみた場合、足取りを消した16日以降の動きをどう見るか?
元警視庁刑事の吉川祐二は「これだけひったくりを行って現金4万円ほど入手しており、資金調達に目途がついたのではないか。今後は繁華街に入って人混みに紛れるか、労働者がたくさん集まるエリアに入っていく可能性が高いと思う」と見ている。
コメンテーターの橋本五郎(読売新聞特別編集委員)は、加藤キャスターの似顔絵公開への疑問に「今、一番頼りになるのは目撃情報でしょうからね。初動捜査が遅れると、こういうことになるんですよ」と、凶悪犯を逃走させてしまった大阪府警の甘さに苦言を述べていた。