日本ボクシング連盟の幹部らが相次いで辞任の動きを見せている。連盟の元関係者によると、狙いは山根明会長(78)を孤立させ、連盟としての機能を失わせること。「数名しか残らないが、それも腹をくくって辞めていくのではないか」と話している。
そうした中、山根会長の妹が7日(2018年8月)放送のスッキリに出演、兄の思いを代弁しつつ半生を明かした。
「兄はスパルタの父親から逃げ出して家出した」
「兄からの相談はなかったが、「私の方がお兄ちゃん大丈夫って(連絡した)。ボクシングをすごく愛して、頑張ってきた人なので自分の中で納得ができないまま(会長を)辞めることはやめてほしいと兄に言いました」と話した。
プロボクサーで実業家だった父親が、12歳ころから明氏にボクシングを教えた。しかし、15歳のころ、明氏は肺を患って選手の道を断念。
50年以上付き合いのあるという暴力団の元組長とは、明氏が「多感な時期」に、スパルタの父親に反発し家出した時に知り合った。兄弟のように仲が良かったという2人だが今は絶縁状態にある。
昨日6日の番組では、元組長は、山根会長が連盟のトップに上り詰めたのは「私の影響もある」と語り、暴力団とのつながりをちらつかせて権力の座についた可能性をにおわせた。そのことを質問すると、妹は即座に「全然違います!」と会長を擁護。「暴力団なんて百害あって一利なし」と疑惑を一蹴した。
「会長が辞任すべきという話が出ているが...」との問いかけには、「だれが兄の代わりになれるの?」と強気の姿勢を見せた。
しかし、告発状を出した「日本ボクシングを再興する会」の鶴木良夫代表は「連盟のナンバー2には弁護士の吉森照夫副会長がいるので、第三者委員会にも期待できない。会長の除名も視野に入れている」と話しており、会長が会長でなくなる日もそう遠くないようだ。
また、スポーツ庁長官の鈴木大地氏も6日、「一刻も早く辞任すべき」と行政機関のトップとして初めて辞任を求めた。
下川美奈(日本テレビ解説委員)「会長が元暴力団との付き合いを認めた時点でフェーズが変わってきた。黒い交際を本人が認めたのでレッドカードを突きつけることができるようになった。今後動きは加速しそうです」
ロバート・キャンベル(元東京大学教授)「理事たちが離れていくこのタイミングはどうなのでしょう。助成金の不正流用や不正判定など知らずには理事は務まらなかったはず。保身?」