東京医科大学は一般入試の女子受験生の得点を一律減点して、女子合格者数を抑えていたが、なぜそんな差別が行われていたのか。同大関係者は「一般論」としながら、「救急や当直が多い外科はきつい割に給料が安く、女性は結婚や出産で辞めてしまう。だから、男子が欲しいのだ」と話す。「いわば必要悪、暗黙の了解だった」(2日付読売新聞)という。
コメンテーターで産婦人科医の宋美玄は「腸がすごく煮えくり返っています。女性の医師がなぜ辞めていくか。医療業界は他の業界よりも何十年も遅れていて、産休や育休制度が整っていないのです」と怒りが収まらない。
私大といえども公的存在
この女子受験生に対する不正な点数操作は法律的にはどう見るべきか。若狭勝弁護士は「私大とはいえ、大学は公的な組織です。国民は法の下ですべて平等と定める憲法14条1項に違反する」と指摘する。「訴訟すれば十分闘えるし、少なくとも受験料の返金は可能」と話す。
文
モンブラン