森友追及のジャーナリスト菅野完「逃げ切れなくなった女性暴力の過去」米国の逮捕状いまだ執行中

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   人を呪わば穴二つという諺がある。他人に害を与えようとすれば、自分にもいつかは降りかかってくるという意味だが、菅野完というジャーナリストもその言葉が身にしみていることだろう。

   菅野は日本会議の研究や森友問題追及でその名を知られた。私は面識はないが、なかなかいいところに目をつけるジャーナリストだと思っていた。今週の週刊現代は、菅野がアメリカにいるとき、女性に対する暴力事件で逮捕されていた「過去」があると報じたのである。

   1997年8月、テキサス州キリーン市内のセントラル・テキサス大学に通っていた菅野は、交際していた同級生の日本人女性を電話料金を払え払わないで揉めて、電話機を彼女に投げつけケガを負わせたというのだ。彼は逮捕され市の拘置所に収監された。その後、罰金650ドルと12カ月の保護観察処分がいい渡されたという。

   だが、判決直前に菅野は先の彼女を再び殴り逮捕されてしまうのである。菅野は保証業者に2500ドルの保釈金を建て替えてもらって保釈されたが、保釈中に姿をくらまし、日本へ帰ってしまったというのだ。海外に出たため時効は止まったままである。

   しかも彼は2012年にも、初対面の女性に性行為を迫ったとして訴えられ、敗訴して110万円の支払いを命じられているのである。これでは女性への暴行常習者と見られても仕方あるまい。菅野は週刊現代に対して、「ご指摘の内容は全て事実です」と認め、愚かだったと話している。

   現在は、「認知行動療法などのプログラムを受けている」そうだ。時効の件については、「今後は弁護士の指導のもと、急ぎ米国のしかるべき機関等に問い合わせ、詳細を確認したうえで、謝罪と刑事手続きを誠実に履行してまいります」と答えている。一強といわれる安倍首相の支援組織や、安倍と妻・昭恵が関与していた森友学園問題の闇を暴き、ジャーナリストとして活躍し始めたのに残念である。

   権力側はジャーナリスト一人ひとりの情報を全て握っている。私も週刊現代編集長のとき、告訴された件で何度か東京地検へ呼び出され聴取された。その頃でも、係官は私に関する分厚い個人情報をめくりながら、「元木さんは何年何月、こういう件で、罰金を払ってますね」と突っ込みを入れてくる。「それはもう時効ですよ」といい返したが、菅野ケースではそうはいくまい。ここは速やかに事を処理し、刑に服するなどしてけじめをつけ、雌伏何年か後に、ジャーナリストとして一から始めるしかあるまい。

製薬会社から謝礼2000万円!やっぱりおいしい医学部教授・・・見返りはなに?

   次は週刊ポストから。製薬会社と医者のなれ合いは昔からよく知られていた。最近では、製薬会社ノバルティスファーマが、試験薬ディオバンに有利になるよう、複数の大学に巨額な奨学金の寄付を行い、医者たちに高額な原稿料などを支払っていたことが暴露された。

   週刊ポストによれば、医療情報の公開を進めるNPO法人・医療ガバナンス研究所とジャーナリズムNGO・ワセダクロニクルが共同で、「製薬会社71社から謝礼をもらった医師とその金額」についての情報を集約したという。大変な作業だったと思うが、それをこうして週刊誌に明らかにするのは、ジャーナリズムとしての使命感からであろう。

   調査の対象は、日本専門医機構が基本領域と定める18領域の学会のうち、16年1月から18年4月まで理事(監査を含む)を務めた405人。彼らが2016年度に製薬会社から受け取った謝礼である。

   そのうち10人は、1000万円を超える。1位は田中良哉産業医科大学医学部第1内科学講座教授で1917万9469円である。2位が持田智埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科診療部長・教授で1673万7196円。3位は竹内勤慶應大学病院リウマチ・膠原病内科教授で1567万2562円。

   これだけの大金を何もなくて製薬会社が払うわけはない。こうした情報はオープンにして、顔写真を入れてネットで公開したらいい。製薬会社の意のままに動くと思われる先生たちを知っておくのも、患者には必要な情報である。

日大スポーツ推薦枠200~300万円で売買!裏口入学で太る運動部監督たち

   今週のワイドショーは日本ボクシング連盟を私物化してきた山根明会長の告発問題一色である。不思議なことに、週刊文春も週刊新潮もこの問題を大きく取り扱っていない。この山根という男、周りにイエスマンばかりを置き、やりたい放題してきたようだが、その手本となったのが、週刊ポストによれば、日大の田中英壽理事長だそうである。

   2人は昵懇で、数十年来の仲だそうだ。しかも、今年(2018年)の4月には山根が日大の客員教授に就任しているというのである。アマチュアスポーツ界を食い物にしてきた2人の男が、そろって批判にさらされている。これは時代の必然というべきであろう。次は高校野球だと、私は思っている。

   その田中理事長が日大の不正入学に関わっていたと週刊文春が告発している。日大の元幹部職員がこういっている。<「日本大学すべての運動部を統括し、予算を握るのが保健体育審議会です。現在、保体審には三十四の運動部がありますが、それぞれがスポーツ推薦の入学枠を持っている」>

   全国大会の成績などに応じて入学試験のハードルを下げて受け入れるのだが、相撲部とアメフト部は多くの推薦枠を持っていて、<「なかには全国大会での成績を改竄したり、未経験のスポーツのユニフォーム姿で写真を撮影して申請しながら、入学後は別の運動部に入部するケースもあった」(元幹部職員)>

   その推薦枠が200~300万円で売買されていて、そのカネが監督の懐に入っているというのである。田中が相撲部総監督の肩書を手放さないのは、そこに巨大な利権が存在するからだと週刊文春は指摘する。

   さらに、56億円もの使途不明金があるというのである。91年に練馬区の誘致によって医学部付設の病院として建設された光が丘病院だが、その後、経営危機に陥り、日大は撤退を表明した。練馬区側は供託していた50億円に遅延損害金として約6億円を乗せて払ったが、医学部や各学部に1円も戻されることなく、日大本部に総取りされてしまったというのである。

   その使途は田中とその側近しか知らないという。96年から05年まで日大の総長を務めた瀬在幸安氏も、都合のいい時だけ自分がトップだと主張し、報復人事までやっているのに、今回は自らの説明責任さえ果たさない田中に、「一刻も早く身を引くべきです」と直言している。ドンというのは自然にできるわけではない。その人間についていれば甘い汁を吸えるという思惑を持った人間たちが作り出すのだ。

まだわからないぞ「安倍三選」永田町でささやかれる体調不良説・・・顔色悪くひどい口臭

   先週、仮想通貨問題に関与したのではないかと報じられた野田聖子総務相だが、今週の週刊文春は、夫・文信と親しいジュエリーブランド「ビジュード」(本社は京都の「リブート」)の中野猛社長が「脱法献金」していると追及している。

   ここは悪質なデート商法で、「リブート」の前身の「ジェムケリー」は12年に訪問販売業務の一部を半年間停止するよう命じられている。現在は、販売会社を4つに分けて、同じような商法を続けているという。<「中野氏は今もテレアポやデート商法で若者を勧誘し、ローンを組ませ、高額なジュエリーを売っている」(「リブート」元社員)>

   昨年4月、そんな会社の監査役に文信氏が就任しているそうだ。

   この会社の社員に中野社長は、自民党員になれと書類を書かせているという。そして1年後に、「党員継続のお願い」が社員のところに届いた。振込先は野田が代表の「自由民主党岐阜県第一選挙区支部」。それも一般党員は年会費4000円だが、2500円でいいと但し書きがあったというのである。

   会社側が社員を勝手に党員にして、その分の党費を自ら支払っていたら会社側の寄付になり、野田が知らされていて、かつ、収支報告書に記載していなければ、政治資金規正法違反の不記載になると、上脇博之神戸学院大教授がいう。

   グレーなビジネスを続ける社長と昵懇の夫。その社長から金銭的な支援を受けている野田総務相。これまでの野田聖子とは違ったイメージが次々に明らかになっていくが、元暴力団員だった男と再婚したからなのだろうか、それとも、もともと彼女にはそうしたものを受け入れる下地があったということなのだろうか。

   どうやら野田は総裁選からスピンアウトしたようだから、安倍と石破の一騎打ちが濃厚になってきた。新聞は安倍が多くの派閥から支援を受け、絶対有利だと報じている。だが、週刊現代は、自民党内に「石破リリーフ説」が浮上しているというのだ。

   その理由は、先日、参議院の竹下派が、ドン・青木幹雄が動き、石破支持を表明したが、これで竹下派が割れ、岸田の不出馬で、岸田派も親分に反発して分裂する可能性があるという。

   いま一つは、小泉進次郎が石破支持を表明すれば、あっという間に流れが変わる。それにこのところ安倍首相の体調がよくないそうだ。周辺議員は、顔色が悪く、深刻な歯周病に悩まされていて口臭がひどいという。母親もそろそろ引退したらといっているそうだから、三選前の突然の不出馬というのもあり得るというのである。

   それに、来年は消費税を10%に引き上げなくてはいけないから、参院選は勝てない。ならば、一度石破にやらせて、その後をやるという選択肢もあるのではないか。希望的観測に過ぎないとは思うが、一番ありそうなのは、体調の不良であろう。どっちみち、三選ができたとしても、安倍のできることは何もない。いま引いたほうがいいと、私も思う。

文科省汚職コンサル「谷口浩司を信じる妻」のホームページ本物?

   文部科学省の科学技術・学術政策局長の佐野太が逮捕・起訴されたが、今度は、同じく起訴されたコンサルティング会社の元役員、谷口浩司から飲食接待を受けたとして国際統括官の川端和明が逮捕された。

   崩壊寸前の文科省だが、谷口のホームページというところで、「谷口を信じる妻」と名乗る人物が、さまざまな疑義を呈していると週刊新潮が報じている。<「(谷口と=筆者注)家族ぐるみで一番仲良く付き合っていた官僚は、経済産業省の伊藤政道さんです。会食の回数は2年ほどで100回をゆうに超えており、金額も140万円を越えています」

   伊藤の奥さんは野田佳彦元総理の秘書をしていたという。そこに「大樹総研矢島義也会長」というのが出てくる。週刊新潮にいわせれば、この人物がフィクサーなのだそうである。ドンだ、フィクサーだと、世の中にはこんなにも"大物"がいるものか。この人物、長野生まれで、上京してからバー経営や芸能界にも足を踏み入れ、その後、政界や官界に軸足を置くようになったという。

   松下政経塾の連中との関係が深く、野田佳彦も以前、この会社の顧問についていたそうだ。細野豪志が昨年10月の衆院選期間中にJC証券なるところから5000万円を受け取っていたことが明らかになったが、「矢島が融資の仲介をしていても不思議ではない」と噂されているそうである。

   先の野田夫妻とGACKTとも矢島は知り合いだという。だからフィクサーだというは、週刊新潮らしくもない。この後に矢島インタビューが延々とあるが、これを読んでも、フィクサーらしきところはない。彼がいっているような評価が正しいのではないか。<「一緒にいる周りがみんな偉くなっただけの話。俺はただの人の良いオヤジで有名なの>

   児玉誉士夫、小佐野賢治、瀬島隆三・・・昔、フィクサーといわれた人たちは饒舌ではなかった。沈黙していることで彼の存在感を高め、周りの者があがめ、付き従った。

   週刊誌もドンだとかフィクサーなどと、いい加減に命名するのは止めたほうがいい。日大の田中理事長も日本ボクシング連盟の山根明会長も、見かけが"おっかない"、こけ威かしの人なだけである。

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