日本ボクシング連盟が大揺れだ。会長の山根明氏(78)のパワハラ行為に対する告発状が、日本オリンピック委員会(JOC)や内閣府に提出され、地方の連盟幹部や選手333人が名を連ねた。内容は、横暴ぶりから助成金の不正流用、審判の判定への圧力にまで及ぶ。またしてもスポーツの闇か!
連盟はアマチュア・ボクシングの全国組織(一般社団法人)。2011年からトップにいるのが山根氏で、「独裁」「恐怖政治」から「ドン」とも呼ばれているという。これに、組織の役員、選手が声を上げたわけだ。東京五輪までに、「健全な連盟を取り戻す」(弁護士)ためだという。
村田諒太選手「悪しき古き人間よ、去れ」
告発の内容は12項目にわたり、(1)助成金の不正流用、(2)独裁とも言われる体制、(3)公式グローブの独占販売權、(4)審判の不正疑惑などがある。
助成金では、リオ五輪代表の成松大介選手(28)が、五輪の前年、日本スポーツ振興センター(JSC)から受けた強化助成金240万円を、連盟が他の2人の選手に80万円ずつ渡すよう指示(不正流用)。拒否すれば、五輪代表から外されるかもしれないと、指示に従ったという。
賭け麻雀の疑惑もある。一晩に10万円程度の金が動いたとかの証言も。また、会長が地方で宿泊するホテルには、地方連盟が、会長の嗜好に合わせた酒、果物、菓子などを用意するのが習わしで、食事の好みなども合わせ、膨大なリストが申し送られていた。
グローブは公式戦に使用する公認を、特定の業者が独占しており、山根氏の家族がこれに絡んでいる疑惑。
さらに重大なのは、審判の組織的不正疑惑だ。2016年の岩手国体で、奈良県と岩手県の対戦で、奈良の選手が2度もダウンしながら勝った。山根会長がお気に入りの選手に、悪い判定を下すと叱られたり、審判を外されたりすることがあるという。
連盟の体質について、現WBA世界ミドル級王者の村田諒太選手(32)はフェイスブックに、「そろそろ潔く辞めましょう。悪しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません」(27日)と書いた。
一方連盟はきのう30日(2018年7月)、HPで「告発状には事実と異なる部分が多くあり、メディア報道も正しいとは言えません。JOCなどの判断を待って、対策を講じていく」と書いた。
山根会長の経歴は、実はあまりはっきりしない。1994?2002年に世界アマボクシング連盟の常任理事の後、休養。2011年に日本ボクシング連盟会長に就任、12年には終身会長に就いた。今年4月から日大の客員教授にも就き、アメフットで問題になった田中英壽・理事長ともつながりがある。
告発状の名前を見ると、全国の連盟の理事長から選手までの名前がずらりと並ぶ。国分太一が「驚きですよね」といったが、ボクシングに詳しいタレントの千原ジュニアは、「ボクシング・ファンからすると、そんなに驚きじゃない」という。どういうことか。
千原「いつかはこうなるだろうなということ」
国分「噂はあった?」
千原「いろいろ聞いていました。山根会長派かどうかで左右されるとか、あの大学は山根派だとか、あのコーチはハマってないとか」
国分「岩手と奈良の話がありましたが」
千原「完封された方が勝っているみたいな。選手が列をなして、会長に挨拶しているのを見たことがある。やはり異常」
やっぱり、ウミは出さないといけない。