2020年東京五輪を前に、今度はアマチュアボクシング界が揺れている。
27日(2018年7月)に毎日新聞が日本ボクシング連盟が助成金240万円を対象外選手に分配し、不正流用したと報道した翌28日、日本ボクシング連盟の関係者ら333人が、連盟の「終身会長」である山根明氏に対する告発状を提出したのだ。
審判の判定まで操作?「2回倒れた者を勝ちに」
山根会長に対する疑惑は12項目。その中には、助成金の不正流用の教唆や試合用グローブの不透明な販売独占などの「金銭不正問題」や、審判に指示して試合結果を操作したなど「審判不正問題」もある。
ロンドン五輪ミドル級金メダリストの村田諒太選手(32)は28日にフェイスブックを更新。「そろそろ潔く辞めましょう、悪しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません 新しい世代に交代して、これ以上、自分達の顔に泥を塗り続けることは避けるべきです」と厳しいコメントをしている。
アトランタ五輪代表で告発者のひとり、仁多見史隆氏は取材に応じ、「岩手の国体で2回倒れた選手を(審判が)勝ちにしたのを見て、動かなければと思った」と明かす。
スポーツジャーナリストの小林信也さんは「簡単に言えば競技が競技じゃなくなっている。アマチュアはノックアウトより判定が主。判定が作為的になればボクシングじゃなくなってしまう。意見を言うと追われるという体制のまま7年くらい続いていたようです」と話す。
ヤクザ映画のドンのようだが、経歴は謎の人物
ロンドン五輪での日本選手の活躍から、「会長」から「終身会長」という異例のポジションに就任した山根会長だが、その経歴は謎に包まれている部分が多い。78歳という報道もあるが、それも「とくダネ」では確認できていないという。小林さんは「ボクシング経験はおそらくない。世界の組織で常務理事などを務め、人脈がある方のようです」と話す。
告発状によると、各都道府県の大会の主催者は、この「アマチュアボクシング界のドン」に対し、スイートルームの宿泊、会場での豪華な椅子、「肉は和牛のみ」などと食材の細かい指定がされた食事のおもてなしなど相当な気配りを強要されていた。ホテルの玄関や食事会場では、会長が到着する30分以上前には審判らは整列し、到着すると一斉に挨拶をしていた。まるでヤクザ映画のようだ。
司会の小倉智昭「ボクシングといえばパイプ椅子ですよ。なんですか、豪華な椅子って」
小林氏「僕の経験から言えば、こういう待遇はこの会長だけではありません。ほかの競技でも、ジュニアの団体でさえ、これに近いことがある。日本のスポーツの悪しき体質です」
古市憲寿(社会学者)「テレビの世界では、小倉さんですら僕らと安い椅子に座って安い菓子パンとか食べているのに」
山﨑夕貴(フジテレビアナウンサー)「これ、同じ椅子ですよね?」
小倉「当たり前でしょ!」
ピノコ