松本死刑囚の遺骨、四女に引き渡しへ 今もうごめく3つのオウム後継団体

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   先週金曜日(6日)に死刑が執行された、オウム真理教の教祖、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚の遺体が、今朝(2018年7月9日)7時過ぎ、東京都府中市の火葬場へ運び込まれ、荼毘に付された。遺骨の扱いは、オウム関係者間で微妙な駆け引きがあるが、法務省は、松本死刑囚の四女に引き渡す方針を決めたという。

   オウム事件での死刑執行は、東京拘置所など5か所で7人だったが、この日火葬されたのは東京拘置所の松本、土谷正実両死刑囚。このうち松本死刑囚の遺骨については、妻と次女、三女、長男、次男が同省に引き渡しを求めていた。

遺骨を妻に渡すと新教団で「神聖なもの」に?

   しかし、妻らはオウムの後継団体である「アレフ」と依然関係を持っており、遺骨を新教団で「神聖なもの」として扱う可能性が高い。一方、四女はすでに、オウムとは絶縁しており、不穏な動きの種にはならないとの判断とみられる。法務省は、松本死刑囚が「遺骨は四女に」と遺言したともいっている。

   オウムの後継団体は、「アレフ」(信者約1450人)、「ひかりの輪」(同150人)、「山田らの集団」(同30人)の3つ。このうち、「ひかりの輪」は、「オウムとの決別」を標榜しているが、後の2つは、依然として松本死刑囚を教祖として、写真を飾り、教えを伝えているという。

   「ヒマラヤヨーガ呼吸法」「薬善を食べよう(料理、食事をしながらお話しするイベント)」(2015)などというパンフがあった。「アレフ」が、オウムについて何も知らない若い人たちを誘う方法だ。

   34歳の男性が体験を語った。知り合いの女性に誘われて、ヨガ教室に行った。ほとんどが20代30代の女性で、男性は一人。2回目からは1人だけの座学になった。そして11回目に初めて「麻原彰晃」の名前が出た。「グル(尊師)から学ぶ必要がある。強制はしないが」と言われたが、10回も顔を合わせていると断りにくい。追いかけるように、「サリン事件は、外部の人による陰謀です」「麻原は出てくる(釈放)」と資料を見せられたという。男性は、結局やめたが、「若い人が信じても不思議はない」と言った。

   TBSの武石浩明・社会部長は、松本死刑囚の遺体の問題について、「遺体のまま遺族に渡れば、神格化される。遺骨になっても、高額で売られたり、神聖なものとされたりする可能性がある」という。

   国分太一「それで家族間の対立が起きている?」

   古谷有美「妻と子供4人が連名で、おととい(7日)遺体の引き渡しを求めているが、法務省は四女に渡すとしている」

   武石「妻の側には、長年法務省と対立する弁護士がついている。四女は逆。ついている弁護士も、オウムから命を狙われたこともある人」

   うごめくオウムの影。まだ一波乱ありそうだ。

   ヤンヤン

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