5人が死亡し、400人以上が負傷した大阪北部地震の被災地では、電気、水道、ガスといったライフラインの復旧が遅れている。自宅でお風呂に入れないため、入浴施設には長い列ができ、ガスボンベやカセットコンロを買い求める人々で、家電量販店では売り切れが相次いでいる。
大阪だけでなく、今月(2018年6月)に入り、鹿児島、千葉、群馬と震度4以上の地震が相次いでいる。防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏は「自分の住んでいる土地が安全かどうか調べることが大切だ」と指摘する。
荒川区町屋4丁目「木造家屋密集し、道路も狭い」
東京都は都内を5177か所に分類して、地震が起きた時の建物倒壊や火災の危険度、救助活動のしやすさなどを調査し、5年ごとに「地域危険度」として発表している。今年2月(2018年)の最新版で「最も危険度が高い場所」とされたのは、荒川区町屋4丁目の住宅街だ。古い木造家屋が密集しており、地震で火災が発生すればたちまち燃え広がり、道路が狭いため救助活動もままならないと予想されている。
危険度が低いとされたのは、練馬区の光が丘団地だ。地盤が固く、建物倒壊の可能性が低いほか、道幅広く、近くに大きな公園もあるため、避難経路の確保がしやすい。
カセットコンロとボンベ必ず備蓄
ライフラインが寸断されたらどうすればいいのか。渡辺氏は「電気は比較的復旧しやすいが、問題は地下に埋設されている水道とガスです」という。「カセットコンロとガスボンベは、都市住民は絶対に備蓄しておくべきです。お風呂の水は流さないことを習慣づけてほしい」と話す。
司会の真矢ミキ「電話番号はすべてデータで残しているので、これが一斉に消えてしまうと大変です。大事な番号は紙で残しておくことも必要ですね」
渡辺氏「今の時代、スマートフォンはライフラインの神髄。携帯充電器や電池は最後の命綱になるので、備えのキーワードとして覚えておいていただきたいですね」