先月5月がピークだった小学校の運動会。最近はお弁当タイムを省略した「午前中だけ」の開催が多くなっているという。
愛知県安城市では、お弁当を用意する必要のいない「半日運動会」を実施した学校は、去年(2017年)は2校だけだったが、今年は9校に増えた。今年から実施した学校は、開始を30分早め、競技数を昨年より3種目減らし、学年ごとに行っていたリレーを2学年合同にして時間短縮を図った。
愛知県安城市教育委員会の今井厚志課長補佐は、「5月は暑いので児童の熱中症対策と弁当作りなど保護者の負担軽減」などを時短運動会の理由に挙げる。
英語授業増加のしわ寄せ
こうした動きは全国に広がっている。2020年から改定される学習指導要綱で、小学校3年生以上は英語の授業が年間15コマ増えることも、時短運動会増加の原因という。コマ数が増えた分、運動会の練習時間を減らして対応するためだ。
現場の親子とも賛否両論で、賛成意見として子供たちは「午後に遊べる」「暑い」、保護者は「お弁当つくりが面倒」「私自身が運動が苦手」という。
反対意見は子供は「せっかく練習したのに」「長いほうがやりきった感がある」、保護者は「午前中だけだと体育の延長にすぎない」「運動会のお弁当は想い出になる」など。
文
バルバス| 似顔絵 池田マコト