ドン・ファンの怪死事件に4つの謎! 渦中の家政婦から話を聞いたを元刑事の見立ては?

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   和歌山のドン・ファンと呼ばれる異色の資産家、野崎幸助さん(77)が田辺市の自宅で不審死した事件。家にいたのは22歳の新妻と65歳の家政婦だけ。外部から人が入った形跡はない。死因は、覚醒剤によるショック死とわかったが、覚醒剤とは無縁の人だった。謎は深まるばかりだ。

   資産は50億円とも言われ、著書で、「金儲けは、女性とお付き合いするため」「4000人に30億円を使った」と豪語し、「和歌山のドン・ファン」を自称していた野崎さん。死んでいるのが見つかったのは、5月24日(2018年)夜だった。

家に38台の防犯カメラが設置、外部侵入はなし!

   午後10時すぎ、妻Sさんと家政婦Aさんは1階でテレビを見ていた。Aさんに促されて、2階へ上がったSさんが、ソファで死んでいる野崎さんを発見。野崎さんは死後硬直で「コチコチだった」(Aさん)という。

   野崎さんはこの日、午後にしゃぶしゃぶを夫妻で食べた。野崎さんはビール。Aさんは午後4時に外出するのが決まりで、夜食のうどんを準備してから出た。戻ったのが午後8時だが、夜食は食べていなかった。Aさんの話では、戻ってテレビを見ていた時、2階から「ドンドン」という音がしたという。

   家には38台もの防犯カメラが設置されており、警察の調べでも外部からの侵入はなかった。しかしその後、野崎さんの胃と血液から相当量の覚せい剤成分が検出されて、他殺の可能性が強まった。野崎さんは生前、覚せい剤とは無縁と言っていたからだ。2か月に一度、ドック検診も受けていた。

   覚せい剤は通常、注射をするか、「炙り」と言って吸引するかだが、野崎さんは胃から見つかった。量は発表されていないが、常習者の10倍以上を摂らないと致死量にはならない。神奈川県警の元刑事、小川泰平さんは「それだけの量を飲んだり、食べたりするのは苦くて無理」「カプセルでなら可能」という。

   では誰が、どうやって? ここが謎の核心だ。

   「ビビット」は大きな謎は4つあるという。1つは、今年(2018年)2月に結婚した野崎さんが、3月初めに予定していた結婚式を突然キャンセルしたこと。理由はわからない。Sさんが田辺で同居するようになったのは、4月になってからだった。

   2番目が、前述の「誰が?」だ。警察はSさんとAさんの東京の自宅も家宅捜索したが、事件につながるものは出ていないらしい。ただ、これが3つ目の謎である、野崎さんが訴えていたという体調不良につながる。

   旧知の人は、「この3か月で、足が動かんようになって、尿漏れすると。つばが垂れるなど、今思えば覚せい剤かなと」といった。が、専門家は、これは覚せい剤の症状ではないという。また別の証言では、野崎さんが「死のうかと思う」と漏らしていたという。何があったのか。

   4つ目に、愛犬の不審な死があった。野崎さんが亡くなる3週間前、突然もがき苦しみながら死んだ。老齢ではあったが、死因はわからない。野崎さんは、財産を犬に、というほど溺愛していて、6月11日に、ホテルで偲ぶ会をする準備を進めていた。

   小川さんは6月2日、東京でAさんに話を聞いていた。Aさんは田辺出身で、野崎さんとは20年の付き合い。東京に住むが、月に10日だけ野崎さんの家で家政婦をしている。自らに疑いがかかっていると言っていたが、中で注目は、「野崎さんの引き出しから、覚せい剤が見つかった」という点。

   小川さんは「警察は発表していない。本当なのか勘違いなのかどうかわからない。誰の?と聞いたら、以前付き合っていた女性が置いていったのではないかと言っていた」という。

   また、死後硬直や覚せい剤が胃に残っていたことから、死亡したのは、発見の2、3時間前と推定できる。午後7時から8時。野崎さんは、午後6時にビールを飲んで2階へ上がっていったという。が、Aさんは「夜はビールを飲まないのに」と驚いていたと、小川さんは言う。

   野崎さんは、亡くなる前日と当日の2回、自伝執筆の作家に「来て欲しい」「すぐに会いたい」と電話をしていた。最後が午後4時。

   キャスターの国分太一「午後4時までは生きていた」

   小川「その電話で、今月初めに、と決まったのだが、やっぱり今日来てくれ、といったという。何か差し迫ったものがあったのではないか」

   それが何なのか。果たしてポイントになるのか。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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