ここ数日、「痴漢オヤジ」と「ぶつかり男」という女性を狙った悪質行為がネットで公開され、物議を醸している。どちらも目撃した一般人が撮影した。
前者は24日(2018年5月)午後10時ころ、人がにぎわう名古屋市の繁華街で女性のお尻を次々と触っていく男性の映像だ。後者は25日、東京のJR新宿駅構内で、すれ違う女性の肩にわざとぶつかる男の映像だ。「痴漢オヤジ」は1分半の間に6回の痴漢行為を繰り返し、「ぶつかり男」は20秒の間に3人の女性の肩に激しくぶつかっていた。
40%超の女性が「ぶつかり男」の被害に
番組が街で女性に「わざとぶつかられたことがあるか?」と聞いたところ、50人中21人が「ある」と答えた。約40%の高率だ。そして、21人全員がぶつかってきたのは男性だと答えたという。
追跡してきて急に方向転換してぶつかってくる「追跡型」、ぶつかられて振り返ると怖い顔で仁王立ちしている「因縁型」、人の流れに逆行してぶつかってくる「我が道型」、階段で足を突き出しながら降りてくる「攻撃型」など、パターンは色々あるようだ。
防犯ジャーナリストの清永堅二氏は、わざとぶつかる心理について「女性に触れることに喜びを感じるが話す勇気がないのか、それとも相手が動揺する姿を見てストレス発散をしている」と分析する。そしてぶつかり男に共通するのが悪い行為という自覚はあるが、犯罪ではないと思い込んでいるところだという。
もちろん、犯罪になり得る。弁護士の菅野朋子さんは「ケガをした場合、暴行の故意が立証できれば傷害罪、立証できなければ過失傷害罪に問われる」と話す。ただ、混んでいる場所では立証が難しいとも指摘する。
羽鳥慎一(司会)「宇賀ちゃんもぶつかられたことあるんだよね?」
宇賀なつみ(アシスタント)「ありますね。あえて力をこめてバーン!と。その瞬間は何が起きたか分からなくて」
羽鳥「エスカレーターや階段なら命に関わる事態に発展しそうです」
青木理(ジャーナリスト)「これは論外の所業です」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「人間は動物だから、本能で混んでいる場所でもぶつからないように行動するようにできている。僕が検察ならそこに焦点をあてる」