「転売ヤー」億単位で荒稼ぎも! 割引品に並ぶ中国人組織の転売ビジネス

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   20日土曜日(2018年5月)、都内の家電量販店前に1000人の大行列ができていた。8割は「転売ヤー」と呼ばれる転売目的の中国人で、騒然とした現場では「押すな!」「何なのよ!」と中国語の怒号が飛び交っていた。

   狙いは7割引きのタブレット端末など、6商品の特売品。それぞれ限定数のため、抽選券をもらうために雇われたバイトが並んでいたのだ。

   しかし、こんな大人数にバイト代を払って、儲けは出るのだろうか? 番組は、そのカラクリを取材した。

中国で買った物は「ニセモノ」と疑われる

   仮にこの日特売だった6商品85点すべてが買い占められたとすると、支払う額は447万3000円だが、中国では約887万円で売られるため、約440万円の儲けになる。番組が見つけた募集サイトの情報から計算すると、バイトに支払う報酬は84万5000円なので、ざっと計算しても355万円程度の黒字だ。

   中国人ジャーナリストの周来友周氏によると、10年くらい前に始まった中国人による転売ビジネスは、今ではかなり組織だってきていて、億単位で荒稼ぎをしている転売ヤーもいる。

   中国人同士がもめないように、それぞれの組織に縄張りがあり、大きな組織になるとコンテナ輸送で経費を節約したり、各都市に転売ヤーを配置したりしている。中には闇ルートで税関を通さず、「密輸」している組織もあるという。

   しかしなぜ日本で買ったものでなくてはいけないのか?

   現役転売ヤーは「中国で買うとコピー商品だと疑われるから」と話す。日本は信用できるが中国は信用できないというのだ。そのため、日本で買った証拠として商品を手に量販店前で自撮りしている姿もよく見られるという。

   石原良純(気象予報士)「前は初売りの映像なんか『風物詩』みたいな感じで観ていたけど、状況は変わってきましたね」

   玉川徹(テレビ朝日解説委員)「店としては集客の目的もあって特売価格で出しているのに、並んでいるのが転売目的の人だらけだったら、メリットがなくなっちゃう。中国では特売ってないの?」

   周氏「あるけど、ニセモノの特売だったらしょうがないでしょ」

   玉川「特売もニセモノなの! ニセモノ文化がなくならない限り、この問題は続きますね」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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