近鉄奈良駅から徒歩2分、古民家が並ぶ人気の観光スポットにひづめの轟音が鳴り響いた。50頭以上のシカの群れがアスファルトを蹴りつけ、爆走していたのだ。
おととい13日(2018年5月)午前6時に撮影された映像だ。撮影者は、シカたちのあまりの迫力に恐怖を覚えたという。
なぜこんな街中で、シカの大群が爆走したのだろう?
シカたちは奈良女子大学を目指した
シカの生息に詳しい奈良教育大学の鳥居春己特任教授(哺乳類学)は「シカの大群は奈良女子大学を目指した」と分析する。奈良公園の草は踏み荒らされてしまい、美味しくないため、奈良女子大学が絶好のエサ場になっているというのだ。
ではなぜ50頭もの大群になっていたのか?
鳥居教授の見方はこうだ。シカは普段10頭くらいの群れで暮らしているが、この時は複数の群れが奈良女子大学を目指し、偶然に合流した。先頭の1頭が走りだしたため、つられて後続のシカたちも走り出したのではないか――。
撮影者によると、まだ閉まっていた奈良女子大学の門の前では、大勢のシカが待機していたという。
玉川徹(コメンテーター)「1頭が走り出すと、『なにか危険があるのでは』と感じてほかも走り出すというのは野生の本能なんです」
羽鳥慎一「小さい子どもが、シカにドーンとぶつかられたら危ないです」
菅野朋子(弁護士)「角があるし、大けがしますよね」
羽鳥慎一「人的被害がないから笑えましたけど、今後そういうわけにはいかない状況になりそうです」
文
ピノコ| 似顔絵 池田マコト