「死にそう」と救急要請する女性に「誰もがいつかは死ぬ」 オペレーターの冷たい対応にフランス中で非難ごうごう

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   フランスで救急要請をした女性に対し、オペレーターがとった対応に非難の声が高まっている。この女性は救急車を呼ぶことができず、通話の6時間後に多臓器不全でなくなった。

   亡くなったのはナオミ・ムセンガさん(22)。1歳児の母だ。去年(2017年)12月、自宅で体調を崩し、助けを求めて救急通報をした。音声データにはオペレーターとの驚きのやりとりが残されていた。

「具合が悪いなら医者に電話して」

   「死にそうです...」と消え入りそうな声で助けを求めるムセンガさんに対し、「死ぬ?もちろんいつかは誰もが死にますから」とからかうような口ぶりで応答するオペレーター。

   さらに、「どうしたんですか?」との問いに、うめき声をあげ答えられないムセンガさんに対し、「言ってくれないなら切りますよ」と追い打ちをかける一言。

   その後も「とても具合が悪いんです。お腹が...、あちこちが痛い」「お願い、助けて」と必死に助けを求めるムセンガさんに「だったら医者に電話してください。番号は×××」「もしくはかかりつけ医に電話して」「以上です」と冷たく突き放し、最後は一方的に電話を切った。

   なぜこのような事態になったのか? フランスで救急通報のオペレーターをしていた人によると、「100件の救急要請のうち、本当に急を要するのは10~20件。ほかは酔っ払いや誰かと話したいだけの人など」と話す。

   一方、今回の騒動を受け、フランスの医療事情が問題視されている。フランスではここ数週間にわたり、病床不足で患者が廊下で寝ることを余儀なくされているといい、医師や看護師などが医療現場の負担を政府に抗議している。

   石原良純(気象予報士、タレント)「日本も検証していかないと、他人事ではすませされない時代が来てしまう」

   羽鳥慎一「(日本でも)救急車をタクシー代わりにする人もいて、問題になっています」

   住田裕子(弁護士)「ただ、何割の方にとっては命をつなぐための必死の電話。ふるい分けをしっかりしなくてはいけない。場合によってはテレビ電話のほうが良いかもしれない」

   玉川徹(コメンテーター)「パリ市の場合は、オペレーターの対応の後、医師がトリアージすることによって9割の人は救急車を呼ばなくていいと判断される。(ムセンガさんの住んでいるところは)パリではないので、もしかしたらトリアージがなかったのかも知れない。医者が絡まないとこういうことが起こり得ます」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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