北朝鮮が一転、日本とアメリカを批判している。
北朝鮮メディアによると、北朝鮮外務省報道官はアメリカに対して「圧力の継続は、朝鮮半島情勢を再び緊張させ問題解決の役には立たない」と批判している。3月8日(2018年)に米朝首脳会談が決まって以降、北朝鮮外務省がアメリカを批判するのは初めてだ。
日本には「早く来い」の気持ちの裏返し?
日本に対してはこれまで金正恩委員長が「日本と対話の用意がある」と韓国の文大統領に伝えていたが、5月6日(2018年)の北朝鮮の労働新聞は「核を放棄するまで制裁や圧力を継続すると主張する日本は1億年たっても北朝鮮の神聖な地に足を踏み入れることはできない」と批判した。
また、核についての主張にも変化がみられる。4月27日の「板門店宣言」では「朝鮮半島の完全な非核化実現を目標」としていた。しかし5月4日の韓国・中央日報では北朝鮮の高官が「金正恩氏が北朝鮮の命同然の核を完全に放棄するはずがない」と話したと報じている。
一連の変化について、コリア・レポートの辺真一編集長は「日本にはいつまでも制裁・圧力と言わず、『早く来い』と言っているようにも聞こえる。日本を気にしている証拠では」と分析。さらに「北朝鮮では金委員長の一言が憲法よりも重い。高官の発言に意味はない。正恩氏はあくまで『非核化』でアメリカとの交渉を優先することが大事だと分かっている」と話した。
青木理(ジャーナリスト)「日中韓首脳会談が開かれるし、北朝鮮問題をめぐり各国がすごく動いている時期なので、観測気球を上げている可能性はあります」
羽鳥慎一(司会)「いつも通りの揺さぶりなのかも知れないですけど」
玉川徹(コメンテーター)「外交って右手で握手しながら左手で殴り合うみたいなところがあるので、握手だけで進んでいく方が不自然という気もします。それにしても、1億年て......」
羽鳥「子どもじゃないんですから」
玉川「小学生なら『1億万年』と言っています」
青木「米朝首脳会談が順調に進めば、辺さんが言うように安倍政権はいずれ厳しい判断を迫られます」