米朝会談は板門店で? どんどん「金正恩氏びいき」になるトランプ大統領が会見で示唆

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   米のトランプ大統領は4月30日(日本時間の2018年5月1日午前3時頃)の会見で、米朝首脳会談の開催地について「板門店の可能性が高い」と述べた。先の南北首脳会談の「好印象」、とりわけ北朝鮮の金正恩委員長への期待があるとみられる。

トランプ氏「会談がうまくいけば、その場でお祝いできるぞ」

   トランプ大統領は、「板門店の可能性について話し合っている。ジェオワの家、自由の家、非常に興味深い。可能性が高い」と述べ、その理由について、「会談がうまくいけば、その場で素晴らしいお祝いができる」といった。これについてはすでに、韓国の文在寅大統領を通じて、北朝鮮に伝達済みという。

   また、金正恩委員長については、「核施設をなくし、研究をせず、弾道ミサイル・核実験をしないと話している。非常に率直で立派だ」という一方で、「北が核兵器を放棄しないのなら、会場を立ち去るだけだ」と釘を刺した。

   会談場所では、別にシンガポールの名前も口にし、またモンゴルも検討されていることが伝えられているが、南北首脳会談以後、朝鮮戦争の終結へ、宣伝戦のスピーカーの撤去、南北の時差の解消と、急速に進む和解ムードの中、米国内世論を上向かせるにも、板門店が最適の舞台との判断があるものとみられる。

   水卜麻美「どうご覧になりますか」

   ロバート・キャンベルは「こういう場合、第三国で会談というのが通常です。ただ、北朝鮮が持つ飛行機の機材がソ連時代の古いもので遠くにはいけない。それでシンガポールやウランバートルが言われているわけだが、トランプ大統領としては、北の玄関口まで行ってうまくいけば、評価もすごく高くなる。評価されたいということでしょう」という。「ただ、会談の中身がどうなるかの方が重要」

   先の板門店では、南北両首脳が軍事境界線を挟んでの、いわば歴史的なやりとり、さらには二人だけで散歩しながら、お茶を飲みながら話し合う姿が、世界に伝えられた。その中で、金正恩氏のイメージも大きく変わった。

   会談後の韓国の世論調査でも、文大統領への支持が劇的にアップした。韓国内ですら、ことの展開に驚いている状態だ。米はすでに、ポンペイオ国務長官(当時はCIA長官)の訪朝で、金委員長本人から直に感触を得ている。中間選挙をにらむトランプ氏にとっても、世論受けは肝になる。

   一方、横田めぐみさんの弟、拓哉さん(49)ら拉致被害者家族が昨日(4月30日)、成田からアメリカへ向かった。米朝首脳会談で、トランプ大統領から直に解決を働きかけてもらうよう、米政府関係者に求めるためだ。文大統領から安倍首相には、「北は日本と話し合う用意がある」との意向が伝えられている。

   しかし横田さんは、「被害者が戻ってこない限り、楽観はしない」といった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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