勤めていた会社から横領した金で高級ブランド品を購入し、台湾で売りさばいていたとして自動車部品会社の元総務課長、中沢祥基容疑者(43)が逮捕された。11年間で横領した総額は25億円と言われている。逃亡生活4年間、台湾での豪遊ぶりを番組が現地で取材した。
「もう疲れた」と泣き崩れた中沢容疑者
台湾の高雄市にある白亜の豪邸から押収されたのは、ロレックスの時計やエルメスのベルト、ヴィトンのバッグなどの高級ブランド品から小判のようなものまで、1億3000万円相当の品々だ。ともに逮捕された元妻の台湾人女性によると、これらは全部日本で買ったものだという。
中沢容疑者は横領した金を使い、日本で高級ブランド品を大量に購入。それを台湾で売りさばき、再び現金に戻していたのだ。2人の生活ぶりはまさにセレブそのものだった。自宅のほかにも住宅2軒を所有し、不動産の総額は約1億7000万円と言われている。
さらに、毎日のように5つ星ホテルやエステを利用し、夕方になると高級デパートでブランド品を買い漁っていた。その支払い額は毎月70万円。台湾の平均月収は12万円というから、現地の人から見れば超が付くセレブだ。
派手な生活の一方で、常にマスクをつけ、近所の人と顔を合わせることもなく、目立たないようにしていたという中沢容疑者。こんな生活が幸せだったのかは疑問だ。そもそも、中沢容疑者が横領を始めたきっかけは、元妻とみられている。中沢容疑者は、カラオケクラブの経営者だった元妻と客として知り合い、彼女に貢ぐうちに会社のカネに手を付けてしまったようだ。
結婚した後、会社名義の小切手を妻に渡し離婚。元妻といっしょに台湾に逃亡した。一連の行動は偽装離婚とみられている。両親と電話で話した中沢容疑者は「悪いことをしてしまった。もう疲れた」と泣き崩れたという。
青木理(ジャーナリスト)「こういう事件は昔から繰り返されているけれど、25億っていうのは......」
羽鳥慎一(司会)「会社が気づかないんですね」
青木「しかも11年間!」
菅野朋子(弁護士)「長いですし、金額もすごいですね。ただ、1人とか2人とかに任せっきりというずさんな管理をしている会社は結構あります」
玉川徹(コメンテーター)「毎年2億の横領があっても会社の経営に響かないのも驚きです」
ピノ子