北朝鮮がおととい21日(2018年4月)、核実験とICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験中止、豊渓里(ブンゲリ)の核実験場の廃棄を発表した。朝鮮中央テレビは金正恩(キムジョンウン)委員長の指示で「使命を果たした」と強調した。
「信じられるのは2%だけ。残り98%に疑いが」
韓国政府は「非核化に意味ある進展」、中国は「問題解決の促進に役立つ」と歓迎し、かつて金委員長を「チビのロケットマン」と呼び、「北朝鮮を破壊する以外に選択肢はない」とこきおろしたトランプ米大統領も「北朝鮮と世界にとってよいニュースで、大きな進展だ」と評した。しかし、どこまで本気かというと、懐疑的な見方がほとんどだ。
北朝鮮は24年前の1994年にも米国からのエネルギー支援と引き換えに核施設を凍結する約束をしたが、隠れて核開発を続けた。2005年の6か国協議で核放棄を申し合わせながら1年後には地下核実験を強行。2012年にも食糧援助と引き換えに実験を中止したはずだったが、2か月後にミサイルを発射した。噓っぱちの歴史だ。今回、北朝鮮は核兵器自体の廃棄や日本を射程におさめる短・中距離ミサイルにも触れていない。
外交に詳しい中林美恵子・早稲田大学教授(政治学)は「北朝鮮は核を持っているので米朝交渉のテーブルにつけた。簡単に放棄するとは思えない。信じられるのは2%。疑いを持つべき98%が残っている」という。
本気だとうかつに解釈すると、いいようにやられかねない
。あっちゃん