きょう17日(2018年4月)で10日目。愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から脱走した平尾龍磨受刑者(27)はいまだに逃走中だ。潜伏しているのは、瀬戸内海に浮かぶ広島県尾道市の向島とみられている。人口2万2000人のきれいな海に囲まれたのどかな島だ。連日、広島、愛媛両県警による捜索が続けられているが、一向に姿を見せない。
盗んだ車の鍵にメモ「お借ります。傷はつけません」
捜索を難しくさせているのは、1000軒を超える空き家だ。屋内に入るには所有者や管理者の許可が必要。元兵庫県警の飛松五男氏と番組スタッフが、許可を得てある1軒の中を見せてもらうと、ベッドや蒲団、衣類も残されている。
これだけではない。道端には白菜や大根など「自由にお取りください」という名物の野菜無料販売所もある。「隠れ家と食料。脱走犯にとって格好の場所。潜伏するのに一番ですね」と飛松氏はいう。
窃盗被害も続出している。自転車、靴下、草履、衣服など、これまで7件発生した。隣に寝ているときに居間にあった携帯、自動車の鍵、財布の中の現金7000円を盗まれた人もいた。ところが、盗まれたと思った車の鍵は家の近くにメモといっしょに置かれていた。メモには「車をお借ります。傷はつけません」と書いてあった。
平尾受刑者が警察から逃亡するのはこれが初めてではない。5年前、九州5県にまたがる121件の窃盗事件があった。彼の仕業と見られているが、捜査の手が伸びると、山の中に入り、3週間も逃げ続けたことがあった。その時とよく似たケースだ。
どんな男なのか。同級生によると、あだ名は「盗賊」。「タバコやお菓子とかよく盗んで、それを友だちに自慢していた」という。
今回の逃走については同級生たちの間では、「妹の1人が交通事故にあって入院しているらしい、その妹に会うために脱獄したんじゃないか」と、そんな噂が流れているという。
司会の国分太一「正直、ここまで長引くとは思わなかったですね」
キャスターの真矢ミキ「これからゴールデンウイークですね」
国分「観光にも影響が出てくるかもしれませんね」