新作マンガを無料で読める海賊版サイトが「日本のコンテンツ産業の根幹を揺るがす」(菅官房長官)といわれるほどの勢いで広がっている。200前後のサイトがあり、海外のサーバーを経由していても、発信源はほとんどが日本国内と見られる。
「スッキリ」が海賊版サイトの一つにアクセスすると、「最新マンガ雑誌も閲覧できるようになっています」とあった。7万2000冊以上が無料だという。
ヨーロッパではアクセスできないサイトブロック
問題を追及してきた福井健策弁護士は、「海賊版サイトは昨年(2017年)あたりから異次元規模で増えています」という。閲覧数も1億6000万件を超すと推定される。刑事摘発も始まったが、旧共産圏を中心とした海外のサーバーにデータがあり、「身元を隠す技術が進んで、摘発は難しいのが現状だ」そうだ。
司会の加藤浩次「サイトを見る方はどうなんですか」
閲覧自体は違法ではない。知る権利との関係があり、簡単に禁止はできないのだ。そこに海賊版はつけ込んで増殖する。アクセスできないようにするサイトブロックが、ヨーロッパを中心に40か国で導入されているが、日本ではサイトの収入源である広告の規制もふくめてこれからという状態だ。
「読者は一見得をするようだが、愛するマンガがやがて生まれなくなる」と福井弁護士は強調する。加藤は「結果的に読者が損をする。ただで読むのは自分で自分の首をしめるようなものですね」
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト