森友学園への国有地売却の経緯を記録した決裁文書から安倍昭恵首相夫人の名前が書き替え・削除されたのは去年(2017年)4月4日だったことがきのう19日(2018年3月)の国会質疑でわかった。昭恵氏の名前がなぜ消され、その時期に何があったのかが問題になってくる。
参院予算委員会で文書改ざんの理由を聞かれた財務省の太田充理財局長は「首相夫人ということだと思う」と答えた。これを「重大発言だ。昭恵夫人が議員以上の存在だったからだ」とする小池晃氏(共)の指摘に、安倍首相は「私も妻もまったく関わっていない」と強調したが、普通の主婦なら財務省の決裁文書に名前が出るわけもない。
財務省は昭恵氏を政治家かそれ以上の存在と受けとめた
玉川徹(テレビ朝日社員)「名前が記載してあったのはなぜなのか、まだ明らかになっていない」
青木理(ジャーナリスト)「少なくとも、財務省は政治家と並び称される人だと受け止めた。限りなく公人に近いか、それ以上の影響力を持ってしまうのは確かだ」
司会の羽鳥慎一「じゃあ、その去年4月4日までに3月から何が起きていたのか」
2017年3月24日には森友学園の籠池泰典理事長(当時)が国会の証人喚問で昭恵氏から100万円を渡されたことや、借地期間に関して昭恵氏付きの政府職員からファクス連絡を受けとったことを証言していた。
4月3日には、昭恵氏が森友学園を訪問し、新設小学校の名誉校長に就いた。この日に政府は、昭恵氏付き職員からのファクスが「行政文書ではない」ことをご丁寧にも閣議決定している。
青木「結局は昭恵氏のご威光に財務省はハハーッとなり、籠池氏に神風が吹いてしまった」
こうなると、どうしても昭恵氏を証人喚問して、どういうつもりや立場で籠池氏や森友学園とかかわったのか、話してもらわなければならないだろう。