米・カリフォルニアできのう18日(2018年3月、日本時間今日午前4時すぎ)行われたテニスのBNPパリバ・オープンで、大坂なおみ選手(20)が女子シングルスでツアー初優勝した。グランド・スラム4大大会に次ぐ大会で、対戦相手に「強すぎてどうしようもない」と言わせた快挙だった。
クスクス笑いの優勝コメントに拍手喝采
と言っても若干20歳。優勝は考えていなかったらしく、スピーチはただの女の子丸出しだった。アメリカ育ちだから英語が母語で、日本語はたどたどしい。「ハロー」と言ってはクスクス、何か言いかけては「何でもありません」。
「トーナメント・ディレクターにお礼を言いたいです。女子テニス協会にも、相手のチームにも」と取り止めがない。さらに「何か忘れているかしら。ボールキッズと審判。ボールキッズは最高でした」。最後は「これは歴代で最低のスピーチになると思います」とやって拍手喝采だった。
それはともかく、試合はすごかった。初戦で元女王のシャラポワ選手を破り、勢いに乗った。4回戦で対戦したサカリ選手は、休憩中コーチに「強すぎて何もできない」といっているのが、聞こえた。
準決勝では、世界ランク1位のハレプ選手を、6-3、6-0とストレートで下し、決勝でも、同い年のカサトキナ選手(ロシア)を強打で圧倒、相手のミスを誘った。これも6-3、6-2のストレートで下した。世界ランク44位が、強豪を総なめにした。
試合後、カサトキナ選手は「彼女の股抜きショットが見られなくて残念」と言った。2人は仲良しで、実は股抜きショットがうまくできない大坂選手を、カサトキナ選手が教えて、なんとかできるようになったところだったという。これで大坂選手は、賞金1億5000万円を手にし、世界ランク20位になった。
父親はハイチ系アメリカ人で、母親が日本人
大坂選手は、父親はハイチ系アメリカ人で、母親が日本人。3歳の時に大阪からアメリカに移住したから、日本語は「おはようございます」「朝ご飯食べてね」といった程度。インスタグラムなどで、日常を紹介して話題にもなっている。
小倉智昭「若手選手の活躍がすごいですね」
橋口いくよ「VTRで『強すぎて何もできない』って、スポーツ漫画でしか出てこないセリフを、現実に言わせるなんて」
小倉「明るいですね」
昨日は他にも、日本選手の活躍が伝えられた。ノルディック複合の渡部暁斗選手(29)が、ドイツ・クリンゲンタールで行われたW杯20戦目で3位に入り、今季の個人総合優勝を決めた。渡部選手は初。日本人では荻原健司選手以来23年ぶり、2人目。
さらに、スピードスケートの高木美帆選手(23)が、ベラルーシ・ミンスクでのW杯で1500メートルに勝ち、これで今季の1500メートルに全て勝ち、他種目も含めた総合優勝も手にした。日本人で初めてだ。先の世界選手権の総合と合わせて2冠。いや、どれもすごいの一言だ。