金正恩したたか外交!手玉に取られるトランプ大統領
ツイッターでアメリカを動かしているトランプ大統領だが、北朝鮮の金正恩委員長との首脳会談を即刻受け入れたかと思ったら、またまたツイッターでティラーソン国務長官の解任を宣告し、後任にトランプの「熱狂的な擁護者」であるポンペオ中央情報局(CIA)長官を指名した。もはや、金正恩も呆れる暴走ぶりである。ニューズウイーク日本版は、米朝会談についてこう危惧している。
<トランプ政権にとって、本格的な外交交渉は初体験だ。しかも人材が不足している。国務省の北朝鮮担当特別代表だったジョセフ・ユンは前触れもなく辞任した。核問題をめぐる6ヵ国協議でアメリカの次席代表を務めたこともあり次期駐韓米国大使の本命とされていたビクター・チャは、土壇場になって候補から外された>
金正恩は米韓軍事演習を受け入れ、核放棄にまで言及している。ニューズウイークによれば、韓国特使との夕食会で、金は南北統一についても口にしたという。
金正恩の思惑が、経済制裁を何とか緩和してもらいたい、核装備を完全に終えるまでの時間稼ぎというところにあったとしても、北朝鮮の対話姿勢によって、アメリカは中国を説得して追加制裁を打ち出すのが難しくなったし、そもそも対話を望むといったのはトランプだから、「もしこのチャンスを逃したら、追加の経済制裁をしたくても国際社会の同意は得られないだろう」と見ている。
金正恩の外交手腕は、安倍はもちろんのこと、トランプよりも上なのではないか。