財務省はきのう12日(2018年3月)、森友学園への国有地売却の決裁文書に書き換えがあったことを認めた。書き換えや削除は約300か所におよび、複数の政治家の名前のほか、安倍昭恵夫人の名前も削除されていた。
麻生太郎財務大臣は「財務省理財局の一部の職員により行われた」「佐川の答弁と決裁文書に齟齬(そご)があり、誤解を招かないように佐川の答弁に合わせて書き換えたのが事実では」としている。しかし、そこに政治家に対する「忖度」があったのではないかと疑問の声は絶えない。
「これはまさしくアッキード事件だ」
ここで改めて注目された昭恵夫人の存在だ。野党からは「これはまさしくアッキード事件」(自由党・森ゆうこ議員)、「森友学園問題の本質は安倍夫妻の問題。政治を私物化している」(社民党・福島みずほ議員)、「安倍夫妻によるトカゲの尻尾切り」(希望の党・柚木道義議員)と怒りの声が噴出している。
書き換え前の文書には、森友学園側が昭恵夫人から「『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」と近畿財務局に説明があったと記され、さらに「森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っていた写真を提示」と書かれていた。
そもそもなぜ昭恵夫人の名前を決裁文書に載せたのか。政治評論家の有馬晴海さんは「上司にハンコをもらうとき、なぜ特別に値引きしたのか、上に説明するためでしょう」と話す。そして、「おそらく、政治家の名前があれば『これは特例なのだ』という暗黙の了解があるのだと思います」と続けた。
国分太一「官僚は政治家が怖くて仕方ないという感じなんですか?」
有馬さん「そうですね。2014年に内閣人事局ができ、官僚のトップ600人の人事は官邸ですることになった。人事権を握られた官僚は官邸の顔色を窺うようになった。そうして『忖度』が働くようになったのです」
真矢ミキ「企業でいうと、忖度してもかばってくれない上司っていうイメージですが、下の人たちはどんな思いなんでしょう」
有馬さん「普通は、責任を取るための肩書ですよね」
真矢ミキ「企業なら辞任します」
国分太一「何も言わずして動かせるって強烈なパワハラですよ」