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「阿波おどり」今年は中止?観光協会と徳島市・徳島新聞がみっともない「開催利権」争い

   週刊現代から2本。週刊現代は去年、徳島県の阿波おどりが深刻な内紛を抱え、中止になるかもしれないと報じた。去年は何とかやれたが、今年は中止になる公算が高いという。運営を行っている徳島市観光協会に赤字が積み重なっていて、積もり積もって4億円超になっていて、徳島市は借金を清算しろと迫り、観光協会は追い込まれているからである。

   週刊現代によれば、これは地元の徳島新聞が市長と組んで協会を排除し、阿波おどり利権を独占しようとしているのではないかというのだ。ただ、阿波おどりの開催中、沿道に設置される桟敷席(観客席)の資材は観光協会が保有しているから、徳島新聞と市が改めて用意しようとしたら、巨額な資金が必要だそうだ。

   全国一といってもいい有名な阿波おどりが、こんな泥仕合で中止になるとしたら、日本中の笑いものになるだろう。地方は地元新聞の力がまだまだ大きく、その土地のテレビ局やイベントを抑えて、我が物顔に振る舞うところがある。メディアがそうした利権を独占しようとするのを許してはいけないし、メディア側もそうしたことは控えるべきであろう。

   週刊現代は明治大学の運動部出身者は使えないという大特集をやっている。明治大学は就職のいいことで昔から知られる。バンカラで武骨だが、気のいい学生が多いように思う。講談社にも多くの明治卒がいるが、個性のある面白い人間が多い。

   週刊現代によれば、明治の運動部出身者の評判がすこぶる良くないというのだ。たとえば、野球部出身者は、三井住友銀行、電通、JR東日本、NHKなど一流企業へ入っている。だが、大手ゼネコンの人事担当者は、野球部のエースを採用したが、エース扱いをしてくれないからとわずか1年で辞めてしまったという。

   昔は辛い練習で先輩からしごかれ、上下関係も鍛えられてきたが、いまはそうしたしごきは姿を消し、今の体育会系はサークル化しているからだという。返事はいいが、自分から何もしない。自分で考えない。視野が狭く広く関心を持つこともしないから、他人と世間話ができない。責任を押し付けられることを嫌がるなど、明治はというが、どこの大学卒でも同じだと思う。

   それに、明治も3割は女子学生だし、早稲田、慶應なども女子大化してきている。もはや、バンカラも質実剛健も死語になりつつあるのだ。明治の運動部出身者だけが使えないのではない。私は、昔から、バカな男より、よくできる女のほうが役に立つといっていた。いまやそれが証明されつつあるようだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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