伊調馨選手をめぐるパワハラ告発問題で、日本レスリング協会は弁護士で構成される第三者にヒアリング調査を委託することを決めたが、調査は「関係者への聴き取りのみ」で、調査結果の取りまとめは協会の倫理委員会が行うという。しかし、倫理委のメンバー5人のうち4人は協会幹部で、精神科医の香山リカさんは「隠してやろうと気が満々としか見えない」と批判する。
香山さんは全日本柔道連盟幹部らの女子選手への不祥事で、第三者委員会の委員を務めた。このときは「中立的な立場で、事実を中心に、どうすれば今後パワハラが起きないかということを見据えながらやりました」と話す。これを受けて、全柔連の組織改革まで進んだ。
香山さんは「多分、倫理委に選ばれる弁護士は、聴き取りだけを行うただのインタビュアーですよね。弁護士である必要すらないんだと思います」という。
隠そうとすればますます広がる傷口
司会の真矢ミキ「相撲騒動と重なる所があるなとおもいますね、協会、聞き取り調査、第三者委と、傷口が深くなってくるような気がします」
伊調だけの問題なのか。協会内に古い体制があるなら、洗い直す必要がある。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト