平昌(ピョンチャン)五輪のフィギュアスケートで金メダルを獲ったロシアのアリーナ・ザギトワ選手(15)が、以前から欲しがっていた秋田犬を手にすることになった。すでに名前も決めているというが、メスなのになぜか「マサル」なんだと。
ザギトワ選手の「秋田犬を飼いたい」という話は、五輪報道の中で伝えられた。「母が、オリンピックでいい成績が出せたら考えるといってくれた」と。これを聞いた秋田犬保存会(遠藤敬会長、神奈川・厚木市)が、五輪終了後の2月27日(2018年)、ザギトワ選手に「贈呈したい」と伝えた。
秋田犬といえば秋田・大館なのに、なぜか厚木の犬を贈呈
これに対して、同選手が所属する養成学校の所長からおととい(3日)、「ザギトワの夢を叶えてくれるあなたの支援に感謝します。彼女の両親も、贈り物を受け取ることに賛成しました」という返信があった。届け先は、フルスタルリンク(同選手の練習リンク)へとなっていた。
ザギトワ選手はこれを受けて、「名前はマサル、メスです」と話した。いうまでもなく日本では「マサル」は男の名前だが、彼女は「マサルは勝利という意味でしょう」と違和感がないらしい。
秋田出身の小倉智昭は「私も小さいとき秋田犬を飼っていましたが、いい犬だった。でも、秋田犬といえば秋田・大館なのに、なぜ厚木なの?」という。
取材に向かった内野泰輔も、「秋田かと思ったら、神奈川・厚木なんです」と保存会の事務局から報告。足元にまだ3か月くらいの子犬が3匹。「見てください、この可愛い子たちを。どの子がザギトワ選手の元へ贈られるのか」
ザギトワ選手が出していた条件は、(1)生後3?4か月、(2)赤毛、(3)メス、の3つ。これに合うとして、保存会の白井孝児さんが抱き上げたのは、生後65日の子。ロシアへ送られた時、ちょうど3か月くらいになる。白井さんは「フェイスがいい」という。
映像を見た小倉は「赤毛ですね。腕も太いし、しっかりしている。尻尾はどうですか。綺麗に丸まりそうですか?」という。さすが。
大丈夫、先が白い尻尾はもう丸くなっていた。長さもOK。耳は可愛く垂れているが、やがて立つのだという。「耳が立って、尾を巻く。さらに、(鼻先から額にかけての)サク(スジ)が、秋田犬の特徴」と白井さん。
内野「小倉さん、この子になる可能性があります」
小倉「おとなしいですが、秋田犬は番犬として一番優秀。知らない人が来ると吠えます」
梅津弥英子「大きくなりますよね」
そう、渋谷のハチ公も秋田犬。残っている写真を見ると本当に大きい。日本ではいまや小型犬が圧倒的だが、ロシアにはいいのかもしれない。ちなみに、これ「秋田イヌ」というんだね。ずっと「秋田ケン」だと思っていた。