早咲きで知られる静岡県河津町の河津桜は、今年(2018年)は2月2日に開花宣言がだされ、いまは七、八分咲きだが、「地元では悩みを抱えているそうです」と水卜麻美キャスターが伝えた。
河津桜は1955年に原木が発見されてから広がり、河津川沿い4キロに800本が咲き誇る。毎年100万人が訪れ、経済効果は300億円ともいわれる。しかし、桜の寿命は60年とされ、20年後には枯れる心配がでてきた。だったら少しずつ植え替えていけばよさそうなものだが、これに法律上の壁が立ちはだかっているのだ。
1997年に河川法が改正され、「根が弱ると地面にすき間ができ、堤防決壊につながる可能性があるため」(静岡県土木事務所)と、川沿いの植樹ができなくなった。
観光か安全か
司会の加藤浩次「きれいで経済効果はあっても、堤防がくずれたらという考えもわかるなあ」
静岡県は検討委員会を設置したが、これといった対策はまだない。川と反対側に盛り土をして植樹する案も出てはいるが、すでに民家があって盛り土できない箇所もある。
菊池幸夫(弁護士)「川と桜の景観に人気があるわけですが、安全が最優先だからむずかしい問題ですよね」
西田亮介(社会学者)「人工護岸などで安全を図ったうえで、特区制度とか、規制の例外を申請する方法もあるのではないですか」
いまある桜をできるだけ長生きさせるしか、当面の対策はないそうだ。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト