小平奈緒選手、日本女子初の金メダル 「次は世界記録をとりたい」

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   スピードスケート女子の小平奈緒選手(31)が昨日(2018年2月18日)、500メートルでオリンピック新記録の36秒94で金メダルをとった。日本女子初だ。これで、平昌(ピョンチャン)五輪でのメダル数は、金2、銀5、銅3の計10個と、冬季五輪での「最多」と並んだ。この後もまだ、メダルの可能性がある。

   小倉智昭は昨日午後、平昌から戻り、小平のレースはテレビで見たという。「もう、涙、涙」「スケート人生、外食もしない、酒も飲まない、その結果です」。

イ・サンファ選手に「私はあなたを尊敬しています」と伝えた

   一夜明けた早朝午前7時半、「めざましテレビ」に生出演した小平選手のインタビューがあった。

   「やっと成し遂げることができたんだなと」「スケート大好きな気持ちと記録をつなげたかった。36秒台でメダルが獲れて嬉しい」。昨夜は眠れなかったそうだ。両親への連絡もまだだが、「ここまで支えてくれてありがとうと言いたい」。

   好タイムでゴールしても、笑顔はなかった。まだ2組残っていて、そのひと組にライバルの世界記録保持者、五輪2連覇のイ・サンファ選手(韓国)がいたからだ。

   そのイ選手は、スタート後の100メートルでは小平を上回っていた。しかし後半のカーブで膨らみタイムをロス。37秒台に終わり、小平の金が確定した。ここで初めて、小平の目に涙が溢れた。そしてウイニングランで、イ選手と抱き合って涙ぐむ映像があった。何を話していた?

「私はまだあなたを尊敬しています、と伝えた。10年くらい友達なので、日本語、韓国語、英語で話します」

   オランダの選手が奇妙な帽子を投げ入れた。「イ選手が、チャンピオンがかぶる帽子だよというので被った。彼女も2度(バンクーバー、ソチ)これを被ったんだなと思った」。4年後(北京)は? 「4年は長いので、1年1年チャレンジしながら考える」

   小倉が、「イ・サンファに、北京へ行くの? 行くなら私も行くよ、といったそうです」という。

   小平は、「3月に高速リンクのレースに出る。500メートルで世界記録をとっていないので」と言っていた。小倉が「カルガリは標高1000メートルなので記録が出やすい。W杯の勝ちは決まっているから、最終戦に出ないで、カルガリで記録を狙う。絶対に出ると思う」という。

   夏野剛も「いい顔していた。やりそうな顔だった」という。

行き先がなかった小平選手を支えた勤務先の相澤病院

   平昌の会場には、両親のほか、勤務先の相澤病院(長野県茅野市)の関係者が20人ほどいた。小平が「いい時も悪い時も支えてもらって」と絶えず口にするのは、相澤病院だ。大学を出ても行き先がなかった時、声をかけてくれた。

   大卒の初任給程度の給与・家賃。初めは勤務半分、練習半分だったが、やがて練習に専念するようになった。遠征費も出して、年間1000万円ほどになるという。バンクーバーではパシュートで銀メダル。これで生きる力をもらったという高齢者もいた。ソチでの挫折(500メートル5位)の後、オランダでの修行を支えてくれたのも相澤病院だった。

   その結果のW杯15連覇(2016年11月から)、平昌での金、銀(1000m)である。地元茅野市のパブリックビューイングは、老若男女がお祭り騒ぎだった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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