東京・銀座の数寄屋橋にある中央区立泰明小学校が、新年度(2018年度)から高級ブランド「アルマーニ」の標準服を導入する。一式4万円だが、セーターなども購入すれば最大8万円となる。教育委員会は「学校長から標準服を変える。アルマーニがデザインすると報告を受けた」と認める方向だが、公立小学校の高額標準服導入に批判は強い。
標準服は任意で購入するものだが、現状ではほぼ100%の児童が着用している。現在の標準服の価格は1万7000円と、アルマーニのものよりはるかに安い。
成長に合わせて何着も買い替え
泰明小学校は1878年(明治11年)創立で、作家の島崎藤村、女優の朝丘雪路ら著名人が卒業している伝統ある学校で、この問題については、国会で麻生太郎財務相も「1人だけ買えないという人も出ると、難しい感じがする」と答弁している。
宇賀なつみキャスター「高いですよ。サイズが変わるから、1回買って終わるわけじゃないですからね」
吉永みち子(作家)「3年着させようとしたら、ブカブカのものを着るようになる。それじゃあアルマーニにした意味がないですよ。子供には動きやすくて、汚れても怒られない服を清潔に使うのがいい。そもそも、標準服というのがわからないですね。親が着なくていいと言っても、子供は1人だけ着ない少数派になってしまう」
「服育はこれからの人材に不可欠」
泰明小学校の和田利次校長はアルマーニにした理由を「服育という重要な教育の一環」と言い、「銀座の街のブランドと泰明ブランドが合わさった時、銀座にある学校らしさも生まれる。視覚から受ける刺激によるビジュアルアイデンティティの育成は、これからの人材に不可欠」と説明しているというが、よく意味がわからない。
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「服装や身だしなみは大事だけど、服育なんて初めて聞いた。私学ならブランドも必要かもしれないが、格差社会が問題になっているいま、公立なんだからダメですよ」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「いい服は大人になってから自分で稼いで買いなさい」
先生たちはどんな背広を着るんだろう。超割安店やバーゲン品というわけにはいかないよねえ。