携帯電話のソフトバンクが、ユーザー・サービスに行った「牛丼無料」イベントに殺到した人や車で、全国各地で交通が大混乱。一部で警察が出動する騒ぎになった。これまでのイベントでは、混乱はなかった。いったいどうしたことか?
25歳以下だと、2杯もらえるのが悪かった?
ソフトバンクが、先週金曜日(2018年2月2日)に行った「吉野家の牛丼無料」クーポンのイベント。携帯やスマホのユーザーに送ったクーポンを店に提示すると、無料になる。これまで牛丼やアイス、たこ焼きなどで行っており、今回が8回目、クーポンで並盛り380円の牛丼がタダになる。さらに25歳以下だと、2杯もらえるのだ。
とにかくすごい騒ぎだった。愛知県大府市の国道では、約1.2キロにわたって、片側2車線のひとつが完全に車で埋まった。長い列の先にあったのは、吉野家の店。同じことは福岡・福津市の国道でも起きていた。こちらは渋滞が7キロにもなり、途中の店舗には入ろうと思っても入れない状態が続いた。
東京都練馬区では、午後6時半頃から吉野家を先頭に、歩道に約30メートルの長さの行列が3時間以上も続き、他の店舗に入る客を阻む格好になった。「車道側に並ぶようにすればいいのに」と商店会の人はいう。しかし、吉野家の店内は客をさばくのに手一杯で、外を見る余裕すらなかったらしい。
ネットには早速、「タダとはいえ、牛丼一杯食うのに1時間待ち」「スーパーフライデーの影響やばすぎ」と書き込みが並んだ。
北九州市小倉北区の吉野家小倉中井店では、1.2キロの渋滞になったが、この道路は片側1車線だから、悲劇的なことになった。バス通りだったので、バスは約1時間半の遅れ。車の列に遮られて、店に車が入れない焼肉店は、午後7時に閉店したという。
「近隣に迷惑かけちゃいけないよ、いくらイベントでも」
取材した森本さやかは、「金曜日の夜7時ですよ。『今週金曜日にもありますよ』と言ったら、店の人は『なんとかなりませんかねぇ』と言っていました。牛丼1杯でそんなに並ぶかなとも思いますが、イベント感覚なのかな」と言う。
小倉智昭「近隣に迷惑かけちゃいけないよね。いくらイベントでも」
梅津弥英子「こういう事態を予想してなかったのか......」
北海道の帯広では警察が出た。吉野家は、国道38号線沿いにあり、すぐ脇でもう一本の国道が交差している。ここで600メートルの渋滞が発生したから大変だ。警察に通報が入った。が、帯広警察署は吉野家の真向かいにある。早速警察官2人が出て約1時間、交差点の交通をさばいたという。
人でも混乱したのが、大阪・JR西九条駅。改札を出たところに吉野家があり、行列ができて、阪神電車への乗り換えルートがふさがれてしまった。
小倉が「苦情が出たの?」とダジャレ。(笑)
このクーポンは、2016年10月から8回目。最初が吉野家の牛丼、以後、たこ焼き、アイスクリーム、チキン、ドーナツ、コーヒーなどが行われてきたが、今回のような混乱はなかったという。
結局、「25歳以下は2杯」というのがいけなかったか? 結構世知辛くなっているのかも。今週末にも行われるが、吉野家は車での来店を控えるようにと言っている。
小倉「吉野家より、ソフトバンクが考えることじゃないか」