宇都宮市が4年ぶりに家庭のギョーザ購入額でトップに返り咲いた。2014年から3連覇を許していた浜松市から王座を奪還した。
総務省によると、去年(2017年)1年間の1世帯あたりのギョーザの購入額は宇都宮市が4258円で、2位の浜松市は3582円だった。
背景には、ギョーザパーティを開いたり、家庭でのギョーザの登場数を増やしたり、「日本一のギョーザの街」の称号目指して一致団結した宇都宮市民の熱い思いがある。売る側も、スーパーでギョーザを買えばグッズがもらえるキャンペーンをしたり、激安価格で売ったりするなど赤字覚悟で市民の「ギョーザ愛」を育てていったというのだ。
インスタを制するものはギョーザ界を制さない?
一方、1世帯当たりの消費額を4818円から3582円に大きく減らした浜松市。その敗因は意外なものだった。
フードジャーナリストのはんつ遠藤氏によると、その敗因は「SNSのせいです」と話す。
インスタ映えする浜松ギョーザは、その見た目の良さが裏目に出たと分析する。総務省の調査は家庭で食べるギョーザが対象だ。円盤型にキレイに並べて焦げ目を見せ、もやしを添えて......。家庭で美しい浜松ギョーザを作るのは難しい。それで店で写真を撮って食べる人が増えたというのだ。
文
ピノコ| 似顔絵 池田マコト