北朝鮮は昨夜(2018年1月29日)、平昌(ピョンチャン)五輪での協力の一環として、北の金剛山地区で2月4日に開く予定だった南北合同の文化行事を中止すると通知してきた。北は五輪前日の2月8日には、平壌で軍事パレードも予定しており、南北対話を有利に進めるための、お得意の揺さぶりとみられる。
北の軍事パレードに韓国軍将校を招待?
今朝(30日)の朝日新聞によると、北朝鮮は、韓国メディアが北朝鮮の一連の措置を冒涜していると批判。「北朝鮮内部の祝賀行事」の是非まで取り上げたとして、行事の中止を伝えたという。「祝賀行事」とは、8日の北朝鮮軍正規軍化70周年の軍事パレードを指すとみられ、韓国内外で広がる批判をメディアは伝えていた。
北は、国際社会の制裁の緩和や米韓合同軍事演習の中止を実現するため、韓国側を揺さぶり、文在寅政権がこれに同調するよう促す狙いとみられる。
さらに別の情報では、金正恩委員長が、北の軍事パレードに、韓国軍将校を招待する考えを文書で示した。「米国の交渉力を弱体化させる」狙いで、最終的には、米朝対話の実現が狙いという。文書では「韓国と接触中」とあったが、韓国政府当局者はこれを否定した。米韓を疑心暗鬼にさせる狙いともみられる。
韓国将校の招待についてコリア・レポートの辺真一氏は、「常識的にはありえない」と否定的だ。辺氏は、「オリンピクに北が誰を代表に送り込んでくるか、まだ名前を挙げていない。金剛山の行事のキャンセルは、韓国メディアのバッシングへの反応だが、全部をやめるわけではない。4日の文化行事は、北にとっては実害ゼロで、一番キャンセルしやすいものだった」
引くところは引く、押すところは押すしたたかぶり
青木理「揺さぶりには違いないが、北は韓国内の動きをよく見ている。保守派やメディアが、文在寅政権を批判していることなども見ていて、引くところは引く、押すところは押す、なかなかしたたかです」
玉川徹「細かいですよ、やっていることが」
羽鳥慎一「よく見ているから細かい......」
玉川「見るのは見ればいい。いちいち細かいことに反応して、やっぱり小国だなと、印象として」
青木「僕もそれは感じる」
「モーニングショー」お得意のパネルで、件の軍事パレードの曰く因縁から、米韓合同軍事演習まで延々と展開したが、面白かったのは平昌の寒さだ。
ソウルが2度の時、マイナス8度。先の寒波でソウルがマイナス8度になった時はなんとマイナス18度。東京に雪が降った時は、マイナス23度だった。これまでの五輪で一番寒かったのは、リレハンメル(1994年)のマイナス10度だが、平昌は下手をするとマイナス20度。最も寒い五輪になるという。
2月9日の開会式は夜、この寒さの中オープンエアで2時間だ。選手も観客も(安倍首相も)無事を祈るしかなさそうだ。