ナマコの名産地・山口県周防大島の海で密漁が横行している。漁業権のない他県の船がごっそり盗って、中国に売りさばくらしい。きれいで質のいい日本ナマコが高級食材として人気なのだそうだ。
ナマコは今が旬だが、山口県では漁獲量が激減しているという。深夜に現れる密漁船による被害が県全体で3億円を超し、地元漁師を圧迫する。「子どもらの時代になったら生活できん」「身近に怪しい船がいて、こわい」と、地元のナマコ漁師や家族が不安を語る。
中国に売りさばき、「黒いダイヤ」「海の朝鮮人参」に
ナマコはカニのように動かず、アワビみたいに海底にへばりつくわけでもないため、見つけやすく、とりやすい。しかも、乾燥させると重さが8分の1にもなり、運びやすいので、密漁の的にされやすい。
司会の国分太一「どうしたらいいんですかねえ」
地元の自警団や海上保安庁と密漁者とのいたちごっこが続く。密漁船は高性能エンジンを備えて猛スピードをあげられ、周辺に島が多いので隠れやすいそうだ。
こうして密漁されたナマコは「中国に需要があって、出回っている」と地元漁協は見ている。栄養価が高いため、中国では老化防止や受験生にもよいとされて「黒いダイヤ」「海の朝鮮人参」ともいわれる。1キロ7万円から20万円で取り引きされるという。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト