発達障害の一つに「学習障害」がある。文字の読み書きや計算など特定の分野の学習が著しく困難な状態で、原因は生まれつきの脳の違いによるとされている。小中学生の4.5%が学習障害の可能性があるといわれている。なかでも、読み書きが苦手な人は「ディスレクシア」と呼ばれ、文字を読み間違えたり、試験問題や会議の資料がスラスラ読めないケースもある。
瀬田宙大アナ「書体を変えることで読み間違いを防ぐことができるんじゃないかという新しい取り組みが始まっています」
「ユニバーサルデザイン(UD)書体」というもので、誰でも読みやすいように、文字の空間や線の太さに細かい工夫が施されている。
濁点「゛」、半濁点「゜」も大きく
細かい文字の「3」や「6」は「8」と見間違える場合があるが、UD書体では隙間を大きく空けて読みやすくなっている。濁点、半濁点は大きく目立たせている。
ゲストの久保田磨希(女優)「最近老眼が入ってきた私でも、すごく見えやすい」
学習障害を持つ共育コーディネーターの南雲明彦さんは「書体を変えるとレイアウト全体が崩れることがあるんですが、UDは崩れないんです。整ったものが崩れると読みづらくなっちゃうから、全体を崩さずに書体を変えられたらベスト。非常にいい書体だと思います」
井ノ原快彦キャスター「標識とか、『危険だよこの先』とかってこういうのもこの書体の方がいいんじゃないですかね。わからなかったら大変ですもんね」
埼玉県三芳町は広報誌でUD書体を使っている。以前は読みにくいという苦情が寄せられていたが、書体を変えてからは一切なくなったという。食品の成分表やアレルギー表示にUD書体を使っている企業もある。
瀬田アナ「少しずつ社会への広がりが出てきているということです」
ピコ花子