2500万円茶碗の鑑定人・中島誠之助「自分の意見はいままで通り」

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   無傷のものは世界に3点しかないといわれる幻の焼き物「曜変天目茶碗」が、おととし(2016年)放送のテレビ東京系の人気番組「開運!なんでも鑑定団」で「4点目」が見つかったとされたが、中国福建省建窯の陶芸家・李欣紅さんが「あれは私が焼いたものよ」と名乗りでて、こう話し出した。

   「数年前に作ったものよ。1400円だからそんなに高くない。これまで1万個は売れているわ」「日本のテレビ番組に出たものと100%同じじゃないけど、底に入っている文字が証拠」と茶碗の底を見せた。「供御」と読める。鑑定団に登場したものと同じだ。「アルバイトが彫ったものだ」という。模様も「筆で描いた。曜変天目のように窯の中で(偶然)変化したものじゃない」

「鑑定団」放送直後から疑問の声

   「鑑定団」には徳島在住の男性が持ち込み、古美術鑑定家の中島誠之助氏が2500万円という高値をつけた。「番組始まって以来、最大の発見ですね。曜変天目に間違いございません」としていた。

   曜変天目は室町時代の茶人が愛好した天目茶碗の最上級品で、中国・南宋時代に福建省・建窯で作られた。偶然の要素が模様を作るため、同じ模様の再現は不可能といわれ、織田信長や徳川家康も愛用したという。無傷で現存する3点はいずれも国宝になっている。

   しかし、「鑑定団」放送直後から疑問の声が上がっていた。曜変天目の再現に挑んでる長江惣吉さんは、「曜変は外側に模様がないんです。模様も大きすぎる」と疑問を持ち、先ごろ建窯を訪ねた。そこで似たような茶碗を作っている人がいると聞き、李さんを探し当てたのだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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