タケモトピアノのテレビCMは「もっともっとタケモット」のバック曲とセクシーなコスチュームの女性ダンサー、コメディアンの財津一郎の「ピアノ売ってちょおだい」のキャッチコピーで実に印象的だが、そもそも何をやっている会社なのか。「ビビット」が「ちょっと気になる調査団」コーナーで、大阪・堺市の会社を訪ねた。
登場したのは竹本功一会長。「ご家庭からピアノを譲ってもらって、海外へ100%輸出している会社です」と説明する。家庭などに眠っている中古ピアノを買い取り、修理して輸出しているのだ。「月に2000台以上になります」(竹本会長)というから凄い。
工場を覗いてみると、全国から集められた中古ピアノが10フロアに5000台もあった。多くが汚れや傷があり、鍵盤が欠けていたり音が出なかったりするものもある。これをプロの職人が修理して、演奏できるようにするのだ。オーストラリア、ドイツなど62か国に輸出されている。
会長が財津一郎の大ファン
CMは2パターンあって、18年間同じものを流しているが、財津一郎を起用したのは竹本会長が大のファンだったからだという。1度聴いたら耳から離れないバック曲を作詞したのは、当時、広告会社に勤めていて、現在はタケモトピアノの広報担当の北川勝利さんだ。「ホテルのロビーのソファでボーッとしてたら、急に歌詞が下りてきたんです。『もっともっとタケモット』って・・・。アッ、これでいけると思いましたよ」
新しいパターンを作る予定はないのか。「いや、いや。むしろ、18年目にして認知度が上がっているんですよ。好感度でも1位になりました。変える必要などありません」 竹本会長はきっぱり言い切った。
カズキ