12世紀から13世紀の中国南宋時代に焼かれた曜変天目だとして、テレビ東京系の人気番組「開運!なんでも鑑定団」で2500万円の値がついた茶碗に、「私が作った」と中国の陶芸家・李欣紅さん(61)がクレームを付けた。1400円ほどで、同じものを十数年売ってきたという。
番組では、徳島市の男性が持ち込んだ茶碗に「福建省の建窯のものにまちがいございません」と太鼓判が押された。虹のような模様で、「茶碗の中に宇宙が見える」という国宝級だそうだ。ところが、直後に陶芸家や研究者から異論が出て、真贋騒動に発展して中国でも報じられた。
李さんはよく似た茶碗を示しながら、「私の初期の作で、これまで1万点以上を作った。模様は筆で描きだした」「荒唐無稽です」という。瀬戸市の陶芸家、長江惣吉さんは「模様は絵具を塗りつけてあり、どう考えても南宋時代のものではない」と話す。
テレビ東京「鑑定は番組独自の見解。お答えすることはございません」
テレビ東京は「鑑定は番組独自の見解によるものです。お答えすることはございません」とコメントしている。番組に持ち込んだ男性は「茶碗の所在や行方については一切ノーコメント。自分の宝であることには変わりない」と話している。
司会の小倉智昭「あまりにもよくできているものもある。むずかしいですよ、人が鑑定するのだから。テレビ番組なのか、オークションなのか。大きなことがある方がおもしろいからねえ」
ニュースデスクの笠井信輔「もしかしたら、またひっくり返ることがあるかもしれないですね」
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト