神奈川・相模原市に約80メートルにわたって、42台の懐かしの自販機がずらりと並ぶ一角がある。「うどん・そば」「ロッテチューインガム」「american popcorn」「お菓子のCIGARETTES」が売られ、「hot delicious」はかつ丼、天丼、チャーハン、カレーライスまでが出てくる。提供食品は300種類以上。すべて現役で稼動中だ。
「そば・うどん」はわずか25秒で熱々の天ぶらそば(300円)が出てくる。ちゃんとかまぼこもふた切れ乗ってる。両親と来ていた小学校6年生の男の子は「家でより、こっちのほうがいい」。「ほっかほかハンバーガー」には「60秒で焼けます」と書いてある。これが280円。「トーストサンド」もある。
中古タイヤ会社社長が全国から集めて自分で修理
これらを設置しているのは「中古タイヤ市場」の斉藤辰洋社長(45)だ。タイヤ展示場の一画を区切って自販機を並べている。自販機が好きで集めているのだが、古いものはそのままでは使えず、タバコの自販機の部品を流用するなどして動くようにしているという。ない部品は自分で作る。
こうして蘇った一番古い「ガム」の自販機のボタンには、「ペパーミント10円」「グリーン20円」など、57年前の値段がそのままだ。今は100円だそうだが。保健所の飲食店営業許可もいる。
休日には全国からマニアが200人も集まるという。「2時間かけて静岡から来た」(50代の男性)、「こういうのを(探して)全国を回ってる」(大阪の50代男性)なんて話している。
宇賀なつみキャスター「初めて見ました。ハンバーガーなんてあったんですね」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「懐かしい。バンズのシワシワの感じが」
司会の羽鳥慎一「フワフワでもサクサクでもない。シワシワ」
「うどん・そば」「ハンバーガー」「トーストサンド」はレトロ自販機の御三家と呼ばれ、3つそろうと「聖地」とよばれるのだそうだ。専門家は「日本に聖地は8か所だけ」という。群馬県に6カ所、埼玉と神奈川だ。なぜ、群馬県に6か所もあるの?