ニトリ会長が予告する2018年の日本凋落「株価2万円割れ」「有名企業も倒産・吸収合併」
ここからは今年の予測コーナー。週刊現代がニトリ会長の似鳥昭雄に2018年の日本経済を大予測させている。似鳥はいきなり「今の相場それほど長く続かないと思うんです」と話し出した。
「確かにいま株価は高くなっていますが、私は日本の株価、為替を予測するには、アメリカの動向を読むことが最も大切だと思っています。
そのアメリカは景気拡大局面が100ヵ月以上続いていますが、戦後、これほど長く景気拡大局面が続いたのは過去にほとんどなくて、本来であればもう下降局面に入っていてもおかしくない。
それが17年1月にトランプ政権が誕生して、『アメリカファースト』との掛け声が国民の期待感を引き上げたことで、景気が持ち直した。
おそらく、アメリカは18年中に下降局面に入るでしょう。トランプが掲げた政策はうまくいかない。今は法人税減税に沸いていますが、じつは別のところでは増税しているのだから、冷静に見ると経済効果はあまりない。
そうした政策への期待感がなくなるのが18年中だと思います。当然、アメリカ経済が失速すれば、日本の株価、為替市場には影響が出てきます」
失速がハッキリしてくるのは今年の第三四半期ぐらいからで、円高によって株価も低迷し、日経平均株価は2万円を切るのではないかと見る。それに消費者の消費傾向が変わってきたという。
「唯一と言っていいほど消費が増えているのはスマホなどの通信費です。00年から16年の消費支出の変化を見ると、『通信・光熱関連』は10.1%の伸びですが、衣食住の衣は32.1%減、食は3.9%減、住は17.9%減。これが現代の消費の姿です」
似鳥は今はまさに「戦国時代」だという。有名企業であっても倒産、吸収合併される事例はどんどん増えていく。この時代が始まるのが18年で、19年、20年にかけてより激しくなっていくと予測する。株が上がったと浮かれているのは、今だけなのかもしれない。