成人式という「晴れの日」が台無しになってしまった。きのう8日(2018年1月)の成人の日、楽しみにしていた振り袖を着られない事態が起きた。その名も「はれのひ」という業者が突然閉店し、いまだに連絡が取れない。
トラブルに巻き込まれた被害者は300人近くにも及び、購入、レンタルなど1人あたりの支払い金額は30万円ともいわれる。「はれのひ」とはどんな会社なのか。
夜逃げの幹部の言葉は「成人式に本当に店を開くつもりか」
ホームページなどによると、成人式を中心に振り袖の販売、レンタル、着付け、写真撮影などを展開する会社だ。創業は2008年、横浜から始まり、八王子、つくば、福岡の全国4店舗に進出している。12年の売り上げは8500万円だったが、15年には3億8000万円と急成長した。社長は以前にコンサルティング会社を経営していたといい、一時は外車のベンツに乗っていた。
しかし、昨年(2017年)秋から同業者の間で仕入れ先の買掛金の支払いが滞っていると噂が流れていた。昨年末には「翌日までに支払いしてくれたらお安くします」と支払いを急かすようなキャンペーンが始まり、客の中には「おかしい」と感じる人もいた。
年が明けると、さらに深刻な事態となり、福岡天神店のマネジャーは「社長は新年から連絡が取れなくなり、専務もつながらない状況になりました」という。その専務の最後の言葉は「成人式に本当に店を開くつもりなのか」というものだった。
現在は横浜、八王子、つくばの3店が閉鎖状態で、福岡天神店も今後どうなるか分からない。これまでの被害だけでなく、3月(2018年)の卒業式用の袴や来年(2019年)の予約者などさらに拡大しそうだ。
司会の小倉智昭「どうも計画的な夜逃げのような感じがしますね」
詐欺罪になるのだろうか。ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所の村瀬貴文弁護士は「契約の時点で金銭をだまし取る意図があったかどうかが争点になるが、晴れ着の契約は式の1~2年前に行われているので立証は簡単ではない」といっている。
小倉「私たち団塊の世代の成人式は50年前でしたが、いまのような大イベントではなく、服装も地味でした。これを契機に成人式を着飾ったりするのをやめたらどうかと思うのだけど。振り袖を着ている人がこれほど多いと、行きたくても行けない人も出てくると思いますよ」
梅津弥英子アナ「単に着飾るのではなく、私なんか、着物を着たときに祖母が涙ぐんでいました」