貴乃花親方がきのう25日(2017年12月)、やっと相撲協会からの聴取に応じた。貴乃花親方の連絡で午後2時から都内のホテルで行われ、協会の危機管理委員会・高野利雄委員長と鏡山危機管理部長、協会の弁護士、貴乃花親方と弁護士の5人が出席し、事情聴取は約2時間に及んだ。協会では明後日の28日(2017年12月)に開かれる臨時理事会と評議員会で貴乃花親方の処分を協議する。
貴乃花親方について相撲協会では「事件後、速やかに協会に報告すべきであったが、報告をしなかった」「聴取の要請を再三、拒否した」などと批判していた。これに対し、親方は先週の20日の臨時理事会で提出した「貴乃花文書」に沿ったもので、「巡業部長としてきちんと対応していたので批判されることはない」と正当性を主張したとみられる。
親方の「報告義務違反」を問うなら白鵬や鶴竜も違反の対象に
さて、どんな処分になるのか。
元危機管理委員長の宗像紀夫氏(元東京地検特捜部長)は「貴乃花親方は処分される理由がない。結果的には警察から相撲協会に連絡しているから、報告義務は果たしている」と指摘する。また報告義務違反があれば、同席していた白鵬や鶴竜も直後に貴乃花巡業部長に報告しなければならないのに報告していない。さらに執行部は11月1日(2017年)に警察から連絡があったのに11日の理事会で議題にあげていない。これも報告義務違反として処分されていないという。
小倉智昭「貴乃花親方を応援している人たちは、こういう考えなのでしょうね。横綱時代からのファンは大勢いると思いますが」
横野レイコ(相撲リポーター)「相撲協会では今回の貴乃花親方について、いちばん大きな問題は、聴取に協力せず、混乱を続けさせたということが処分対象になっているようです。貴乃花親方は、まあ、1階級下の副理事、あるいは理事を辞任した元日馬富士の師匠の伊勢ケ浜親方と同程度の役員待遇委員かと思われます。降格といっても1月場所(2018年)までのことで、2月の理事選には立候補出来ますので、あまり重い処分ではないと思います」
果たして、28日の臨時理事会、評議員会は、仕事納めになれるかどうか。