元横綱・日馬富士の暴行傷害事件。日本相撲協会の臨時理事会で提出された報告書が、同時に配られた貴乃花親方の署名入り文書と食い違っていることが発覚し、物議を醸している。
協会の危機管理委員会が作成した報告書では、貴乃花親方が巡業部長でありながら「一切(協会に)報告せず」に鳥取県警に被害届を提出したことを問題視した。
ところが臨時理事会に出席した関係者によると、貴乃花親方の文書には、「県警に『警察から協会に連絡してください』と伝えた」とあり、さらに「貴ノ岩のケガの状況については九州場所の前と場所中に報告している」と反論の文言が書かれていた。
貴ノ岩本人の許可なく行われた医師の診断書公表
また、貴ノ岩の診断書にある「頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」の記載について、協会側が傷害事件発覚後、医師に直接聞き取りを行い公表したこと対しても、貴乃花親方は文書で「患者である貴ノ岩本人の許可なく行われたもので、大変憤慨している」と抗議する内容が書かれていた。
貴乃花親方の文書を読んだ協会関係者は「協会の報告書と貴乃花親方の文書は全然違う内容。協会は貴乃花親方の言い分を黙殺したいのだろう」と話しているという。
スタジオでは、杉山愛(プロテニスプレヤー)が「黙っている貴乃花親方の気持ちが全然違っているというのもおかしな話ですね。なぜその辺が明確にならないのか不思議です」と語った。
これには、司会の加藤浩次も「それが明確にならないような協会ということを貴乃花親方が思っているなら黙って語らないのは当たり前かなと思う」と同意した。
協会では、貴乃花親方への聴取を行ったうえで28日(2017年12月)の理事会で同親方の処分を決め幕引きとしたい考えのようだが、新たな問題噴出に協会はどう対処するのか。さらに尾を引きそうだ。