「ぼったくり」の悪評高いゲーム店 潜入取材で騙されても行く客の心理が明らかに

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   絶対に取れないように細工したクレーンゲームで、荒稼ぎをしていたゲームセンター運営会社の社長ら6人が昨日(2017年12月24日)、大阪府警に詐欺容疑で逮捕された。わかっているだけで被害は36人から約600万円に上る。店員の殺し文句は、「諦めたら、これまで賭けた金がもったいない」だった。

   逮捕されたのは、大阪・浪速区のゲームセンターの社長(33)ら。景品に電動自転車やミニセグウェイ、入手困難なフィギュアなど、最高数万円のものを表示、ことば巧みに客を誘い込み、一方でゲーム機に細工をして、絶対に景品が取れないようにしていた疑いだ。

   警察に寄せられた被害相談だけでも36人、被害総額約600万円になるが、以前からこの店は「ぼったくり」の評判が高かったことから、隠れた被害は相当なものになるとみられている。

「あそこから景品を持って出てきた人、見たことない」

   近所の人は、「あそこから景品を持って出てきた人、見たことない。客がすごい顔をしてATMに走って行くと、それに店員さんが付いていく」という。またここで遊んだ客は「1人1万円くらい使ったけど、全く取れない。それでも(店員が)取れるから取れるからと。最後はみんなお金なくなって帰った」という。

   こうした「ぼったくり」の評判は5月頃からネットに出るようになり、ユーチューバーのジョーさん(26)が、実際に訪れてみたとき(潜入取材)の映像があった。

   店員「こういうゲームしたことあります?」

   ジョー「初めてです」

   店員が「この券を使ったら1プレー料金で3回できる」「ほんまに上手かったら、1プレー料金でもゲットできちゃう」と無料券を渡し、ゲームに誘い込む。しかし、一向に景品が取れない。

   このゲームは、クレーンの棒を指定の穴に入れれば、景品がもらえる仕組みだ。ワンプレイが500円だが、景品がiPadだのミニセグウェイだのと値のはるものが揃っているので、ついつい引き込まれる。

   ジョー「ミニセグウェイ取った人いるんですか」

   店員「結構います。残り台数めっちゃ少ないんです」

   手口はまず、店員がやって、うまいこと穴に入れてみせる。しかし、その後密かに機械の設定を変えて、絶対に穴に入らないようにする手口だった。ジョーさんの取材の映像に、店員が機械のスイッチを操作するところが映っていた。

   ジョー「ラスト1000円分だけやって止めるか」

   取材仲間「金がなくなる」

   店員「これドンキで3万円です。損はせんと思います」

   ジョー「迷いどころ、これ以上は」

   店員「そうっすよ。だから逆に取らなもったいないっすよ」。これが殺し文句だった。

「店員がマンツーマンで付き、お金を使うようにそそのかす」

   逮捕された社長は、ゲーム機の不正操作も「絶対に取れる」という接客の指示も否定しているという。が、モーニングショーの取材に元従業員は、「景品が取れないようにする仕掛け(スイッチ)を、初日に教わった」という。

   石原良純「すごいね。店員がマンツーマンでついて、お金を使うようにそそのかす。周りの店からは『ぼったくり』と言われていても、客はいっちゃう」

   羽鳥慎一「ことば巧みなんでしょうね。これは詐欺?」

   弁護士の住田裕子さん「絶対取れないのに、取れるというのがウソだし、機械を使った詐欺が成立します。被害が36人というから有名だったんでしょう。店長は否認しているようですが、下の人たちが同じようにしていたら、指示があったことになる」

   羽鳥「やっぱり煽られるんでしょうね」

   玉川徹「赤字になるほど取られちゃったらまずいから、必ず調整できるようになっているはず。パチンコの釘と一緒で、悪評が立つと店が潰れちゃうので、適当にやる。ここは騙すんだからそんな必要なかった」

   羽鳥「取れなくても、遊びだから違反にならないという見方もあると」

   玉川「ダイヤル調整ならまだしも、スイッチで、初めからそういう風に作られた機械だったとしたら、とんでもないこと」

   メーカーにも関わってくるかもね。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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