トランプ大統領が初の国家安全保障戦略を発表 強硬姿勢あらわに

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   米のトランプ大統領が昨日(日本時間の2017年12月19日午前4時)、就任以来初となる国家安全保障戦略を発表した。「力による平和維持」を唱えて、北朝鮮とは対決姿勢を鮮明にした。また、中国とロシアまでも敵視する考えを打ち出し、微妙な国際情勢を無視したかに見える。

   トランプ大統領は、北朝鮮に対し「アメリカや同盟国を脅かす『ならず者国家』に直面している」とこき下ろし、「アメリカと同盟国は必要なすべての手段を取り非核化を達成する。北朝鮮が世界を脅かさないことを保証する」と述べ、依然として軍事オプションを捨てていないことを明らかにした。

   国家安全保障戦略は、政権の外交や軍事政策の指針となるものだが、その基本方針を、「アメリカ国民を守るため、軍事力の強化を含む『力による平和の維持』」を掲げた。その上で北朝鮮に圧力をかけた。

   さらに、中国とロシアに対しては、「アメリカに挑み、価値や富を脅かす勢力」と位置づけ、このところロシアから送られた「秋波」とも見られる動きをも一蹴。中国非難の繰り返しに戻ったかに見える。

戦争になったら東京だってタダでは済まない

羽鳥慎一「力による平和、と言っている」
青木理「強面ですね。ロシアのプーチン大統領なんか、秋波を送っていたのともトーンが違う。トランプ政権には、軍人がかなり重用されているので、それが出たのか。ただ、力による平和というのは、イラクやアフガンで手ひどい失敗をしている。それが朝鮮半島に向けられると、心配の方が大きくなる」
羽鳥「北朝鮮に対しては、武力行使もありうると読める」
菅野朋子「力と平和は矛盾している。日本はどうなるのか」
玉川徹「彼はよく脅かすという言葉を使うが、実際の戦争になった時には、東京だってタダでは済まない。僕の感覚では、アメリカに脅かされているような気がする。北が反撃すれば、在日米軍基地と東京ですから」
青木「トランプさんが日本へ来た時に、『武器を買え』と言われて、安倍首相も受けた。中国、ロシアを冷戦体制下のように扱うのを見ていると、アメリカの兵器産業が潤うのかなと邪推もしたくなる」
羽鳥「これが基本方針だと......」

   かつてヒラリー・クリントン氏は国務長官だった時、「外交にアメとムチはつきもの。その適正なバランスを取るのは、科学より芸術に近い」といっていた。トランプ戦略の、なんと素朴で単純なことか。アメリカの信用が傷ついていることすら、気づかないのでは?

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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