一枚の観音像の写真からSNSの輪が広がり、歴史ミステリーのような解読劇があった。
仏像研究マニアの「つるま」さん(30代男性)が去年(2016年)9月、ある寺の住職を訪ねて、古い写真を見つけた。大きな観音像に工事の足場が組まれ、大勢の人が集まっていた。どこの像か、1年以上探したが、手掛かりがなかった。
ツイッターに「情報を」とアップすると、「人々が和装だから明治か昭和だろう」「西日本の海岸沿いの植物が生えている」など170件以上の反応がきた。「秩父のお寺にある像に似ている」という話から、制作にかかわった人の師匠が長崎県の離島・青島にいたと聞いて、地元の松浦市に問い合わせたところ「青島の子安観音に間違いない」との回答を得た。
青島は長崎県沖の周囲5.5キロ、人口200人余。そこに高さ16メートルの観音像があったことがわかった。ツイッターで報告すると、今度は「ネットの底力だ」「涙が出た」などの反響がきた。
取材班が青島に行ってみると、島民の家にはどこもその写真が大切に保存されていた。観音像が完成した時の記念写真だった。しかし、今ある観音像はずっと小ぶりで、お顔も違う。
今の観音像は2代目
実は昭和60年の台風で倒壊し、62年に島民が資金を出し合って2代目が建造した。島民は「おかげで小さな島に光が当たってうれしい」「島のみんなが温かくて優しいことを感じてほしい」と話す。
古谷有美アナ「ネットを通じた、なんとも今らしい感動の物語です」
司会の国分太一「泣かせました。感動ですね」
キャスターの真矢ミキ「島の人たちの美しい気持ちがうれしい」