東京・深川の八幡様として親しまれている富岡八幡宮できのう7日(2017年12月)夜、女性宮司が弟に日本刀で刺され死亡、弟も自殺する事件があった。午後8時半頃、宮司の富岡長子さん(58)が帰宅して車を降りたところを、隠れていた弟の茂永容疑者(56)が襲いかかり、日本刀で胸などを刺した。
さらに、茂永に同行していた30代の女性がやはり日本刀で車の運転手の男性(33)に切りつけ、腕などに重傷を負わせた。茂永はその後、同行女性を刺した後、自らも胸を刺して死亡した。
跡目争いこじれ以前から一家にトラブル
富岡八幡宮は江戸時代初期の1627年、菅原道眞の末裔が興したとされる名刹だ。相撲発祥の地ともいわれ、この6月には、横綱稀勢の里の土俵入りが奉納され、8月には恒例の深川八幡祭りで賑わった。
ただ、宮司職をめぐるトラブルが以前からあり、茂永は父の跡を継いで宮司を務めていたが、素行不良とされ2001年にやめていた。父親が復帰したが、06年には茂永が長子さんに「地獄へ送る」など脅迫の手紙を送りつけ、警視庁に逮捕されていた。
長子さんは10年に父親の退任を受けて宮司就任を神社本庁に具申していたが、長いこと任命されなかった。今年ようやく正式に宮司に就任したが、一方で神社本庁からの離脱もしている。関係者によると、茂永は神社本庁からの離脱と宮司就任が面白くなかったのではないかという。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト