「インスタ映え」につけ込む詐欺が横行している。その1つが「カシャカシャビジネス」だ。写真をアップするだけでお金が稼げるかのように作られたサイトで、「月収200万円以上稼いだ人もいます」などとうたって、巧みに金を吸い上げる。
副業を探していた20代の女性は、「あなたの写真がいますぐお金に変わる」というのを見てとりあえず登録すると、折り返して「入門マニュアル、会員様特別価格で通常10万円を2万円に」というのが送られてきた。「返金保証」とあったので、2万円を振り込んだ。
翌日、メールで「インスタでお金を得るには、さらに特別コースに入会する必要がある」といってきた。おかしいと電話すると、「返金は受け付けません」。サイトから「返金保証」の文字が消えていた。
こうして8億円をだまし取ったというから相当なものだ。大変な数の被害者が出ているということだろう。
登録したらウソ報告で60万円被害
写真が趣味の50代の男性は、以前撮った写真がお金になるというのに引っかかった。インスタグラムに写真をアップし、企業に買い取ってもらうという話だった。「写真が売れるコツ」というテキストを2万円で購入させられ、テキストの最後に「フォローアップ」を増やした人に、「今なら3万円キャッシュバック」とあった。
テキストをもとにフォロワー数を増やしたところ、本当に3万円の振り込みがあった。これで安心したところに、「180万円コース」の誘いがかかる。「3か月コース」「31人が実施中」「平均170万円」「残り枠16名」とあり、36万円だった。「稼げなければ、代金を返金します」という。
さらに、サイトの書き込みに「1枚18000円の企業オファーが来た」「テレビ・情報誌で取り上げられた」などとあった。男性は結局60万円をクレジットカードで振り込んでしまった。体験談も全部ウソで、むろん、写真が売れるはずもなかった。
「カシャカシャビジネス」業者はもぬけの殻
いま、消費生活センターには、「カシャカシャビジネス」の被害相談が150件以上も寄せられている。「ビビット」の赤荻歩アナが業者の住所を尋ねたが、応答はなく、電話もつながらない。サイトも閉鎖されていた。手口としては古典的である。
ITジャーナリストの神田敏晶さんは「スマホの面白みを中高年・熟年層が知ったが、ネットの危険に対する知識がないので、甘い言葉に引っかかってしまう」という。
司会の国分太一「堀尾さん、スマホの面白い世界にはまってませんか」
堀尾正明キャスター「それほど知らない。インスタグラムもやってない」
「カシャカシャビジネス」は閉鎖されているが、同じようなものは他にもあるので要注意だそうだ。