チバニアンに早くも見物が殺到、地元・養老渓谷は大混乱 市原市は無料のシャトルバス運行

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   千葉県市原市の田淵地区は、田んぼあり畑あり里山ありののどかな田園地帯だ。ここが今、大変なことになっている。例の「チバニアン」の地層を見ようと、車やバスで続々と人がやってくるのだ。しかし地元ではまだ受け入れ体制ができていない。悲喜こもごもの日々が続いている。

   田淵地区の人口は260人。そこへバスが着くと、続々と人が降りてくる。特別のシャトルバスだ。全部、チバニアン見学者だった。上路雪江リポーターが「バス1台で50人はいますよ」という。他に自家用車がやってくる。駐車場なんかないから、いたるところに停める。まあ、普段ならそれでいいのだが、何しろ数が......。

   目的はと聞くと、「チバニアンですよ」という。チバニアンは、ラテン語で「千葉時代」のこと。地球の地磁気が逆転した時を示す地層をなんと呼ぶかで、イタリアなどと争って勝ち取った名前だ。が、その時代たるや、77万年前から12万6000年前まで、と言われてもピンとこない。

   とにかくみんなぞろぞろと、問題の養老渓谷へと向かう。水際から切り立った10メートルほどの崖に、大きなボードがつけられていて、「地球磁場(N極・S極)逆転期の地層」とある。これで場所はわかるが、崖には、調査の際につけられた穴や色のついた杭が並んでいるだけ。地層のどこがどの磁場と対応する、なんて言われてもよくわからない。

   とはいえ、「千葉」の名前が地球の歴史に乗るのだから、千葉の人たちは、「千葉の誇りです。嬉しいビッグニュース」。大阪から来たという男性は、「ディズニーランドもドイツ村も千葉にあるのに、『東京』とつけられてかわいそうやなと思ってた。これで世界的に有名になる。千葉のみなさんおめでとうございます」といっていた。

   滑りやすい濡れた岩場や土の上を歩くから、用意のいい人は長靴だ。とにかくみんなあたりをウロウロして写真を撮り、なんとなく納得して帰っていく。付近に茶店や売店があるわけでもなく、バスで来た人はまたバスでと、なんとも素朴な観光だ。

   ネットではチバニアンのTシャツも出ている。ご当地アイドルが「We are Chibanianus」というCDを出したり。ただ、このアイドルは柏市出身というから、市原からは遥か彼方というのもご愛嬌。

臨時駐車場で土日は対応

   それよりも、地元としては頭の痛いことばかり。まずは駐車対策。市原市は昨日(19日)、臨時の駐車場を2か所作った(土日祝日のみ)が、それだけでは足らないのは明らか。路上駐車がずらりと並ぶ。市はまた、最寄りの小湊鉄道月崎駅からの無料シャトルバスの運行を始めた(徒歩30分)。

   地元の人たちは、「世界に誇れる宝物が突然できちゃったんだけど、これから何十年も付き合っていくんだから、その戸惑いの方が......」という。

   確かに何が起こるかわからない。地層を掘るような不届き者もいるかもしれない。早い話が、現地にはトイレすらないのだから、いずれは作らないといけないだろうし、休憩所も必要かもしれない。

   で、訪れた人たちの感想を聞くと、「見てもようわからん」「難しいなって感じ」「わからないけど、子どもたちに見せておこうと」などといっていた。

   司会の国分太一「見てもようわからん、と言ってました」

   カンニング竹山(お笑い芸人)「ちゃんと整備されるまで、みなさん控えた方がいいんじゃないか。触ったりして無茶苦茶にならなきゃいいが」

   国分「千葉が守るのか、国か」

   堀尾正明アナ「国でしょ。埼玉県民としては、一歩も二歩も先を行かれた。羨ましいですよ」

   ジュラ紀の「ジュラ」はスイスの山だが、誰も地層探しなんかしてなかったな。いずれ、名前だけになるのでは?

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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